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Z1-Livorno レビュー総合

4.7
Rated 4.7 out of 5
4.7 out of 5 stars (based on 77 reviews)
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Z1-Livorno レビュー投稿フォーム

Z1-Livorno お客様投稿レビュー

音の重心が低く全体のバランスが非常に良い、優れたコスパのスピーカ

Rated 5.0 out of 5
2020年10月13日

 製品の組立・塗装は2日間でした。ダボ構造が秀逸で、精度よく仮組も本組も行えました。同社の商品は今回含めて6台目ですが、製作の都度、加工・製造技術が向上しているのを実感しています。過去購入した同社製オリジナルクランプが今回も大いに活躍しました。 なお塗装は、ワトコのオイルステイン・ナチュナル色で全製品統一しています。匂いが取れれば、塗膜が経年変化での汚れや日焼けなどによる色ムラから板材表面を守ってくれるので愛用しています。

 製品の試聴システムは、CDやハイレゾ音源等のデジタルソースを取り込んだノートPCからUSB経由でシリアル信号化したものを、バッテリ駆動の自作金田式DACでアナログ信号にし、自作の金田式#257準拠SiC-MOSFETパワーアンプで本スピーカをドライブする構成です。

 一聴した本製品の感想は、半端でない低音とつながりのよいすっきりした中高音が再生される「音の重心が低く全体のバランスが非常に良いスピーカ」と言った所です。

 以下ジャンル毎の再生音の印象を記します。

①オーケストラ:コープランド/市民のためのファンファーレ(RR-93CD) これは非常にダイナミックレンジの広い演奏と録音で、途中にはさまるグランカッサの強烈な衝撃音が舞台の奥から飛んでくる感じも見事に再生され、スピーカを直設置した床面を通して超低域音の振動が伝わってきました。音場の奥行き感もあり、定位も良くオケの楽器の水平方向の配置も見えるようでした。また瞬発力もあり、オケの立ち上がりの鋭い演奏にも追従しており、ダイナミックレンジの広い音源にも対応できそうです。

②JAZZ:JAZZ AT THE PAWNSHOP(PRCD7778) これはレストランでのライブ録音の優秀盤で、ビブラフォンの木の響きやサックスの音の突き抜けなど演奏者の汗と熱気が感じられる一方で背後の人の話し声や食器の触れ合う音などがリアルに再生され、目の前に録音会場が再現されるようでした。音の重心の低いことがJAZZ再生では重要で全体の安定感につながっていると思えるし、またサックスなどの高音の突き抜け感もほどよく、本製品の音の再生バランスの良さを感じました。

③コーラス:These Bones/The Fairfield Four(HDS-278) これは男性4人の無伴奏の四重奏曲で、4人個々の息遣いを含めた絶妙なコーラスが現場の空気感と共に生々しく録音されているもの。再生音はリアルそのもので、うっとりと聞き入ってしまいました。4人の舌や喉の動きが手に取るように再現されており、人の声である中音域がしっかり再生されている証なのかも知れないと感じました。

 7年前に購入した同社製品で2Way方式の「Z800-W130D」と比較しても、本製品は音の質とバランスにおいて1ランク上に置けるコスト・パフォーマンスに優れた2Wayスピーカと言えます。

 現在のメインシステムはTADの38㎝ウーハー+1インチホーンにFostexのホーンツィーターを組合わせた3Wayで、おもにLP再生を軸に再生系機器は金田式の自作アンプで構成しています。このメインシステムは今後も改良を継続するとして、そのサブスピーカとして本製品を追加する予定です。LPのアナログ再生でも本製品が活躍できればと期待しています。その際には、専用スピーカスタンドや音響パネルなども必須になりそうなので、早速キット製品の調査を始めます。

 エージングがほとんど進んでいない初期段階でこれだけの音を再生することに大満足で、エージングが進んだらどのように改善するのか今後の大きな楽しみです。 他社スピーカユニットを活用したスピーカ開発から、自社ユニット開発に踏み込まれた同社の新しい事業展開、そして今回の製品を軸にさらにコスパに優れたシリーズ新製品キットの継続開発に期待致します。今回のZ1-Livorno、素晴らしい製品です。本当にありがとうございました。

追伸 月刊雑誌「無線と実験」2020/11月号の貴社の取材記事も興味深く拝見しました。

けいくんパパ

いいと思います

Rated 5.0 out of 5
2020年10月13日

評価できるほどの技量は持ち合わせてもちあわせておりませんが、現時点で感じましたことを記載させていただきます。

現在の環境は下記に記載しますが、ラジカセよりは多少ましかなという程度ですが、現在聴いているLE8Tの場合、音が前面に出てまいります。確かにジャズやポップスをきいているといいのですが、クラシックを聴くと何か物足りなさを感じておりました。御社のZ800-FW168HR(自作キット)の購入でずっと悩んでおりましたが、今回のクラシックでいい音を出すコンセプトと価格に惹かれまして購入させていただきました。完成してからさほど時間が経っておりませんが、音がスピーカーの後ろの方で展開されるように思われ、前後の広がりを感じることができます。LE8Tの前面にでてくるチャラチャラしたのも捨てがたいので当面は2種類のスピーカーを切り替えながら使っていこうかと考えております。

ジャズはLE8T、クラシックはZ1-Livornoで当面対応する予定です。

技術的なレビューを書く能力がありませんので、この程度ですが、お許し下さい。

(現在の環境)

 アンプ:DENON PMA-1500RⅡ(20年程前に購入)

 CDプレーヤー:Pioneer PDR-D5(これも20年程前に購入)

 スピーカー:40年前に購入しましたサンスイのLE8T(ツィーター付)を愛用しておりました。約20年前にエッジ部分がボロボロになりましたので、鹿のなめし革を代用して修理したものを今でも使っております。

エンクロージャーは部屋の広さの制約もあり、縦長のものを自作しており、その時の吸音材を購入したのが貴社からの最初の購入となりました。

今回のZ1-Livornoでは吸音材を下側2センチほどカットして制作しております。

現在はCDをパソコンに取り込んで(原ソースのまま)パソコンからの出力(サウンドカードを通して)でアンプに入力しています。

ただ、同じ曲を聴いてもCDプレーヤーの方がいい音がするのではないかと感じております。

尚、小生昭和28年生まれで現在67歳でございます。昨年の人間ドックで4KHz以上が聞こえていないと言われショックを受けておりますが、LE8Tとスーパーツィーターの2ウェイでクロスオーバーは9kHzに設定しており、フルレンジ(LE8T単体)で聴いた時と比較しましたが、2ウェイの方が小生の好みに感じました。4KHz以上は身体でかんじているのでしょうか。疑問です。

辻 大五郎

価格で判断してはいけない底しれぬクオリティ

Rated 5.0 out of 5
2020年10月12日

Z1にはキット番号と完成品版がありますが、このレポートはどちらでもないことをはじめにお断りしておきます。

と言っても、キット版を完成品版に近づけたバッフル形状で作っただけですので、ほぼキット版のレポートになります。

音工房Zでの試聴会ではB&Wの90万もする製品と比較試聴をし、同等以上のクオリティと認識しました。

気になったのは、すでにキット版の購入手続きをしていたので届くのが待ち遠しい思いでしたが、果たしてキット版と完成品版の違いはどうか? という点でした。

私の思い込みもあるとは思いますが、ユニット両側のバッフル面を削ぎ落とした完成品の方が音像がシャープで定位で勝ると感じ、一方でキット版の方がボーカルに厚みが出ていて一長一短と感じました。

そこで、定位に影響するバッフル面の反射音はリスナーに向かって内側だけ、外側はさほど影響しないのではという仮説を立て、外側バッフルの反射は室内に拡散してボーカルの厚みを増してくれるのではと期待したため、バッフルを30mm 追加して片面だけ完成品に似せた作りにしました。

中身はキット版ですが、上記のようにバッフル形状はキット版と完成品の合いの子になっています。

前置きが長くなりましたが、我が家での試聴結果は期待を大きく上回るものです。

まずはセカンドシステムでビクター製のSX-500DolcheIIとの比較です。

当時のSC-500DolcheIIはペアで10万程度ですが、恐らく今同等のものを作ったら一桁上がると思います。当時は高評価のスピーカーです。

Z-1は見事にサイズの小ささを感じない鳴りっぷりで、低域も負けていません。

勿論、解像度も定位感も。

耳障りな音を出さないのに、しっかり明瞭感のある音です。

比較を忘れて聴き続けてしまいます。

次にメインシステムでヤマハのNS-1000Mと比較しました。

このNS-1000MをドライブするアンプA-2000はNS-1000M用に開発されたと言ってもいいもので、低域が出にくいNS-1000Mの低域を増強するモードが付いています。クオリティはセパレートアンプ並みと、ヤマハは言っていましたが、このアンプで鳴らすとオンキョーのD-500などても目が覚めるようなリアリティのある音を出してくれます。

Z-1を、NS-1000Mとこのアンプで比較するのは少し酷かと思いきや、セカンドシステムで鳴らした時より一皮剥けてNS-1000Mにも負けない音を聴かせてくれました。

このZ-1、ひょっとしたらCDプレーヤーやアンプなどのクオリティが上がれば上がるほど、そのクオリティを表現できるスピーカーなのかもしれません。

我が家ではメインシステムに繋がれていたD-500はセカンドシステムに格下げされ、代わりにZ-1が居座っています。

SX-500やNS-1000Mに劣る点は、ウーファー径の小ささからくるもので、やはりフルオーケストラの曲では雰囲気感で見劣りしてしまいます。

ただ決して大きな差ではありませんし、小編成でしたら負けはしません。

改めて購入してよかったと思っています。

佐藤 正則

バランスの良い鳴りっぷりです。

Rated 4.0 out of 5
2020年10月12日

音を出した機器は入力からCDプレーヤーはデノンデノンのDCD-DS10Ⅱ、

プリアンプがラックスマンのCL-38U,メインアンプが自作の2A3ppで聞いています。普段聞いている音楽のジャンルは、クラシック、ジャズ、ロック、からポップスや演歌など気分で色々です。楽しいものは楽しいのです。

部屋は16畳のリビングダイニングです。オーディオを持ち込みたくて天井と壁は石膏ボード+クロスの上に15ミリ厚の板貼りを追加、床は30ミリの断熱材+30ミリの針葉樹合板+25ミリの無垢のパイン材を張り強化しました。又スピーカーの後面と側面は左右の条件を近づける為に、音工房Zさんの音響パネルを設置してあります。レビューを書いている人は12000Hzが聞こえるか聞こえないかギリギリの耳を持った前期高齢者で、このような環境下でのレビューですが。

1週間ほど聞き込んだところでのレビューです。一聴して感じたのは中高域のバランスが良くきれいに鳴っているが、低域はこのスピーカーのサイズでは驚くほどが量感は多いのですがしまりに欠ける感じがしました。現在はバスレフポートにウレタンを丸めて詰めて、径を狭めて長くして聞いています。2~3ヶ月聞き込んでからポートを変更するか吸音材を調整するか考えようと思っています。(現在の箱の吸音材は説明書通りに入れてあります)

私がスピーカーを含めたオーディオ機器に求めるものは色々なジャンルを楽しく聞かせる事です。価格から考えると驚きの鳴りっぷりでジャンルを選ばず、スピーカー調整時の基準の一つになり得るクオリティだと思います。

今後の調整が楽しみなスピーカーだと思います。

音好 太郎

これは凄い

Rated 5.0 out of 5
2020年10月12日

音工房zの完成形ですね。この価格のスピーカーではないですね。バックロードは自然な低音と聞き心地よい中音でスーパーツイーターを着けたら最強にコスパがよいと思ってましたが、これは凄いです。私は以前メーカーのスピーカーを使ってましたが、今では処分し音工房zのみとなってます。ただ今回はバスレフなのでバックロードでは特徴が違うので比べられませんが、このバスレフは中音質にとことんこだわってるようにみえて聞き疲れしにくく、また長所の低音の反応が良くこのサイズでは最強です。価格は敵無しですが、スーパーツイーターz501をコンデンサを変えて0、86ufにしてウーファーにfostex cw200b2台でシステムを組んでみました。日本の6~8畳の部屋でしたらちょうどよいサイズだと思います。繰り返しですが、いつも期待を裏切ってくれることを待ってます。

ユウジ

同価格帯のメーカー製スピーカー(エントリークラスやその1クラス上) との比較だと、かなり良い所まで行くんじゃないですかね。

Rated 4.0 out of 5
2020年10月12日

【組立直後のレビュー】

コンパクトなので、パソコン用のデスクトップスピーカーとして使うために購入しました。

ウーファー用のネットワークが6dB/octなので、ウーファーから濁った中域音が出るのではないかと心配したのですが、そのような事は全くありませんでした。

まだ蜜蝋での塗装が終わったばかりで、表面の樹脂化もユニットのエージングも全く進んでいないので、今後さらに音が変化するかもしれませんが、今の状態でも音場感、定位や空間表現力は悪くないです。

低音は質感の高い引き締まった音で、13cmのウーファーとしては、量もしっかりと出てます。

小型ユニットらしいスピード感も感じられます。

オリジナルウーファーの開発は、材質( ケブラーコーン )にこだわり

長い期間、試作と試聴を繰り返したようなので、その甲斐あって、コストパフォーマンスの高い優れたユニットになっていると思います。

中域は音量を上げるとちょっとうるく感じました。

音工房Zさんではあえて中域を厚くしたようなので、人によっては好ましいと思うかもしれませんが、当方はもう少しすっきりしている方が好みです。

高域はクリアでキレもあります。

ただ、ニアフィールドで使っているせいか、音源や音量によっては、ちょっとキツく感じる事もありました。

Z1-Livornoをセットする直前まで、音が柔らかく響きが豊かなELACのDebut B5を使っていたのでZ1-Livornoの高音が少しきつく感じたのは、Debut B5の高音に耳が慣れていたせいかもしれません。

今回の感想は、出来上がってすぐの物なので、ユニットのエージングや箱の乾燥などが進むと変わる可能性があります。

【組立1週間後のレビュー】

この1週間は、出来るだけ時間を作ってZ1-Livornoを鳴らしましたが

まだ20時間未満なので、ユニットやネットワークのエージングはもう少しかかりそうです。

しかし、箱(接着剤や塗装)の乾燥はこの1週間でだいぶ進みました。

今回は蜜蝋塗装だったので、水性ニスでの塗装の時ほど劇的な変化ではありませんでしたが、それでも音が変化していくのを感じられ、この1週間は楽しめました。

組立直後の音と比べ、音場・音像感・定位などが向上し音の見通しが良くなったように感じます。

これは接着剤がしっかり乾き、箱の剛性が上がった事と塗装で箱の響きが変わった為だと思います。

比較のために、手元にあり音の似ている、FostexのGX100BJと聴き比べてみましたが、音質的には決して負けてないレベルに仕上がっていると思いました。

(新品の実売価格は約3倍)

中高域はどちらもクリアで華やか。

低域はZ1-Livornoはキレがあり打ち抜くような低音。

GX100BJは力を貯めてハンマーでたたきつぶすような低音。

前後の音場感や定位は、Z1-Livornoの方が良いです。

ただGX100BJには、また聴きたくなるような中毒性のような物があります。

Z1-Livornoは同価格帯のメーカー製スピーカー(エントリークラスやその1クラス上)との比較なら、かなり高いポテンシャルを秘めていると思います。

龍門

大満足です。

Rated 5.0 out of 5
2020年9月19日

Z501と併せて使用しています。もっぱらピアノトリオを聴くことが多く、なかでもビルエバンストリオのエディゴメスのベースの指板をはじく奏法が好きで、Z1-Livorno(キット)はこれまで使用した2ウェイ、3ウェイ、フルレンジのスピーカーのなかで最も生々しくそれを再現してくれます。ご機嫌のコストパフォーマンスです。

山口セイコー