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試聴会 お客様投稿レビュー
Z1-LivornoS(V2.1):美しい仕上げ、バランスのとれた音
【Z1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディション】
先日はありがとうございました。
とても楽しい時間を過ごせました。
Z1-LivornoS(V2.1)はもちろん素晴らしかったですし、同時に試聴できたホーン型スピーカーシステムもよかったです。そして何よりも個人的にはブラインドテストで使用されていた初めて聴くZ800-FW168HRの音に心を奪われておりました。
さてレビューにあたって使用したソース(CD:選曲)は次の2枚でした。
①坂本龍一 アルバム async より andata
②マイルス・デイヴィス アルバム LIVE AROUND THE WORLD より TIME AFTER TIME
時間の関係上2分30秒ずつとなり、若干消化不良でありましたが、そこはやむを得ません。
試聴ではホーン型の方は聞かず、Z1-LivornoS(V2.1)1本で聴いていました。
選曲についてはかなり迷い、一般的に録音状態がいいと言われている曲か、いろいろな音が煌びやかに並んでいるものがいいのかとも思いましたが、最近よくきいているもの、思い出のあるものを最終的には選びました。
また自宅の環境としては写真も添付しましたが、Z1000-FE103A(ピュアオーディオ)、Z1-LivornoS(ホームシアター)にて音楽や映像を楽しんでいます。
今回Z1-LivornoS(V2.1)が発売されるということで居ても立っても居られず、駆け付けたしだいです。
試聴会冒頭のブラインドテストは20問中正解12個でまぐれ当たりも加味すると(しかも2択ですので・・)ほとんどその差はわからなかったというのが正直なところです。この程度の耳しか持ち合わせていない人間がレビューあれこれ申し上げるのもおこがましいところですが、ご容赦ください。
ようやくZ1-LivornoS(V2.1)の話になりますが、先に申し上げたように自分はZ1-LivornoS(V1)のユーザです。その差がどの程度あるのか、感じられるのかというのが今回の試聴会参加の最大のポイントでした。結論から申し上げますとその差は明確にはわかりませんでした。たしかに比べると音に締りがあるようには聞こえましたが、勝手に期待していた音の広がりについてはそれほど差はないように感じました。ただこれから初めてZ1-LivornoSを購入されるのであれば、迷わずZ1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディションをお勧めします。バランスのとれた聴き疲れしない音、万人向けというとやや語弊があるかもしれませんが、岩波文庫の終わりに「真の芸術は万人に受け入れられることを自ら求む」とあるようにZ1-LivornoSというスピーカーには万人向けでもあり、音楽を聴くにあたってなにか普遍的な要素を兼ね備え、みんなに聴いてもらいたい、そんなスピーカーであるような気がします。
取り留めのないレビューで申し訳ありません。そろそろこの辺で終わりにします。
個人的にはZ1-LivornoS(V2.1)について今回は見送りになりそうなのですが、ブラインドテストで聞いたZ800-FW168HRが気になりだしていて、また改めて検討していきたいと思っています。
今回はいろいろ貴重な体験をさせていただき、ありがとうございました。音工房Z様の工房もすべてではありませんが拝見でき、大山様はもとより社員の方々の人柄にも触れられて大変有意義な時間でありました。
月並みではございますが、最後に音工房Z様の今後益々のご発展を心よりお祈り申し上げ、レビューを終わらせていただきます。
スーパーツィーターの威力は凄いですね
【Z1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディション】
初めてブラインドテストに参加させて頂きました。
バイワイヤリングとシングルのスピーカー配線の違いの聞き比べです。
スピーカーはたぶんZ800-FW168HRだっと思います。
最初に練習で聞き比べたときはまったく違いがわからず。もう一度聞かせてもらったら、わずかにバイワイヤリングの方が音のインパクトが強いような気がしました。
それを頼りにテストに臨みましたが、わずかな違いが感じられるときもあれば感じられない時もあって、20問中正解は10問と、まあ違いがわかっていないという結果でした。
家に帰って、ブラインドテストで流した「Please Mister Postman」を聞いてみましたが
ブランインドテストの方が、音がシャキッとしていた気がしました。さすが音工房Zさんの売り上げナンバー1、いい音でしたね。
その後、持ち込んだCDで2台のスピーカーを聞き比べ。
私は「Hotel California」を持ち込みました。一般的には「Hell Freezes Over」というライブの「Hotel California」が録音が良くリファレンスに使われるそうですが、私には40年以上まえにLPからCDに乗り換えた時に、初めて買って思い入れがあったため、この1976年スタジオ録音版を持ってきました。
聞き比べは、Z1-LivornoS(V2.1)ともう1台はフルレンジ2個(Z506-Livornosub2かな?)にZ501と、フロントロードホーンのツイッターも2発の構成でした。
結果的にはZ1-LivornoS(V2.1)の方が、音の密度が高く好みの音でしたが、今回Z501に興味があったので、途中でZ501を外した音も聞かせてもらいました。
これはもう大違いというか、これなしでは勝負にならないぐらいの働きです。是非うちの環境で試してみたいと思いました。たぶんアッテネータかまして微妙な音量調整は必要かと思いますが、カットオフ周波数を変えて自分の好みの音を探すのも楽しそうです。
横浜からドライブで来た甲斐がありました。
とても貴重な体験、ありがとうございます。
Z1-LivronoS(V2.1)ウォールナットエディションはZ1-Livronoの集大成
【Z1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディション】
今回は試聴記というよりも自分なりにZ1-Livronoの纏めとして書いてみました。ご存じの方は前半は読み飛ばしてください。
Z1-Livorno/Sは開発初期からほとんどの試聴会に伺い、キット(¥68.000?)は1モデルで廃番になりましたが、完成品は、V1(¥148.000)、V2(¥98.000)、V2.1(¥198.000)と3モデル聴いてきました。Z800-FW168HRとの聴き比べも数回、Z506-Livornosub(Z-Livorno13cmウーファー×2)のバイアンプシステムも聴きました。V2ではコストダウンのためケチった?部分もあったようですが、V2.1ではV1の正常進化と云えるグレードアップが図られました。V2が98.000、V2.1が¥198.000と倍の値段差がありますので同列に比較してはいけないかもしれませんね。
完成品は、V1、V2.1が本体がバーチ合板の突板の塗装仕上げ、V2はMDFに黒い木目調シート貼り、フロントバッフルは、V1が30mm厚のナラの集成材削り出し、V2は45mm厚のタモの集成材削り出し、V2.1が45mm厚のウォールナット集成材削り出しです。ネットワークはV1、V2はSolen製、V2.1がMundorf製で、V2.1はMundorf製大型コイルも使用しておりコイル・コンデンサー4つで定価4.9万円くらいの高いグレードだそうです。20万円のスピーカーに5万円のコイル・コンデンサーちと拘り過ぎ?フルレンジなら要らないのになどと思ってしまいます。(個人的な意見です大変失礼いたしました。)
以上でZ1-Livronoをご存じない方でも大方の概要はご理解いただけたと思います。3モデルの立ち位置を私なりに言わせてもらうと、V2はフルモデルチェンジのコストダウンモデル、V2.1は正常進化のマイナーチェンジグレードアップモデルです。¥148.000→¥198.000と5万円の値上げに見えますが、初代モデルの発売はは2020年V2.1より4年前です。この4年間にバーチ合板の大幅値上げ、ユニットは勿論全ての部品の値上げや円高、なのにMundorf製の高級部品の採用を考えると実質値下げともいえる値付けだと思います。今V1をそのまま作っても¥198.000の値付けになるのではないでしょうか。また、V2(¥98.000)はモニター価格ということで破格の10万円切り、音工房Zさんとしては珍しい(失礼)異例の価格戦略モデルと思います。最初の時大山さんに聞いたら5月ごろには128.00に値上げしようと思っています、とおっしゃられていましたので購入希望の方は早めに手を打った方がいいかもです。
さて、やっと試聴感想です。Z1-LivronoS(V2.1)ウォールナットエディションは素晴らしかったです。Z1-LivronoS(V2)も良かったですが、Z1-LivronoS(V2.1)は音も外観も完璧です。究極のZ1-Livronoと云っていいと思います。Z800-FW168HRと並べてみるとサイズの違いコンパクトさに改めて気付きました。(V2)のときツートンカラーの外観に疑問を申し上げましたが、やはり全体がウォールナットで統一された(V2.1)は高級感があり、ザ音工房Zといった意匠でこれだよこれと思いました。オーディオは見てくれが重要と思うのにはご賛同いただけると思います。
肝心な音ですがZ1-Livronoの完成形と云って過言ではないと思います。元々Z1-Livronoは2ウェイの売れ筋価格帯に大山さんが殴り込みをかける?心意気で開発されたモデルとのことでした。最初のころはどこかZ800-FW168HRの下位モデルで普及品的なイメージがありました。私も初めのころの試聴会ではZ800-FW168HRには全く及ばないと感じていました。初期のバージョンは音が平面的でバッフルに張り付いた感じがし、低域高域の音の伸びも不足気味、BHBSと切り替えると同じ価格帯なら断然Bergamoの方がいいと感じました。特にキット商品の方はバッフルの形状のせいかその傾向を強く感じました。それでBergamoキットの方を購入させていただきました。Bergamoは音離れが良く音の纏まり、低域の迫力、高域の伸びなどで選びました。
しかし、Z1-Livronoは回数が増え時間が経つ毎に音が良くなってきました。エージングが進むと音離れが良くなり立体的な音場感が出てきました。低域、高域とも帯域が広がったようにも感じられました。今回の視聴会でも(V2.1)はエージング済、(V2)は降ろしたてとのことでこの傾向がはっきりと音に出ていました。エンクロージャーの材、仕上げ、ネットワーク素子の違いはありますが、これほど音が違うのはエージングの有無が原因ではないかと思っています。できうればユニットを入れ替えた音を聴いてみたいです。もしエージングで(V2)が(V2.1)に迫れるなら更に売れると思います。前から申し上げておりますが、ツートン以外のワントーンモデルのラインナップを期待します。全体をブラックに統一するなどの差別化をするのも面白いと思います。バッフルはピアノブラック調にするとFOSTEXのPMモニターシリーズの様で若者受けするかもしれません。また、ムンドルフネットワークをオプション設定すると云うのもアリかなと思います。
Z1-LivronoS(V2.1)ウォールナットエディションの音はフルレンジと遜色ない纏まり(2ユニットの音の繋がり)と2ウェイならではの正確な音のディテール、帯域も低域高域とも十分です。スーパースワンほどの立体感は有りませんが、バッフルに張り付くような音の出方ではなく、空間を感じさせてくれる自然な鳴方が印象的でした。私は低音不足は感じませんでしたが、506-Livronosub2を追加すれば低域の更なる迫力&スケールの広がりが良くなることは以前の試聴会で確認済です。質の良いスーパーツイーターを追加すれば更に音場感が増し、ハイレゾなどは無敵のシステムになると思います。両方やっても通常の4ウェイとは違い音が纏らない心配はありませんので安心?ですね。
以前Z1-Livronoキット商品とZ506-Livronosubとのセットを試聴したときは、Z800-FW168HRに追いついた、いや曲によってはこちらの方がいいかもと感じました。今回の試聴会では何故かZ800-FW168HRの調子が悪いように聴こえました。そのため個人試聴の際はZ800-FW168HRは外して、(V2.1)と(V2)の聴き比べに集中しました。もしかしたらオリジナルユニットのZ1-LivronoS(V2.1)ウォールナットエディションは素のままでもZ800-FW168HRに並んだのかもと思い始めています。
最後に何時ものお願いですが、自作マニアのためにZ1-Livronoキット(バーチ版)を年1回でいいので販売していただけないでしょうか。これをご覧になった方も要望をお願いします。きっと大山さんを動かせると思います。
インジケータランプがあるといいですね!
【Z1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディション】
Z800-FW168HRの音が気にいっています。Z1-LivornoS(V2)も13cmと思えないほど肉薄するところがある。迷います。試聴会は耳のよい人にはどれが鳴っているのかわかると思いますが、スピーカーの信号を検知して点灯するLED表示があるとわかりやすいと思います。
十分良質なワイヤリングならばバイでもシングルでも差は感じられない
【Z1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディション】
実際のワイヤリングの詳細は明かされなかったがシングルワイヤリングとダブルワイヤリングの差のブラインドテストであった。最初のどちらかを明らかにしての試行ではダブルの方が音が良いと暗示してみたがブランドとなると全く同じにしか聞えなかった。音源は低音の張りのある打楽器の軽音楽だった。十分な太さであまり長くない良質な線使用ならばOKと思うまたウーハーボイスコイルの逆起電力の他スピーカーやアンプへの影響は少ないとの説を見たことがある。
何も不足なし、これで十分です。
【Z1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディション】
Z1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディション 8月17日試聴会。
今回は初めにバイワイヤリングブラインドテストを行いました、初めの答えの音を聞いた時は、ほんのわずかにバイワイヤリングの方がシングルワイヤリングよりエッジが立っていたような気がしました。
テスト試聴に入ると、ほとんど分からなくなり、20問中9問だけ正解でした、まぐれ当たりも多いので、私の耳では判別不能でした。
ブラインドテストは初めてでしたので、面白い体験でした。
本題のZ1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディションは、13センチ2発+Z503-Woodhorn1との比較しながらの試聴でした。
並べて切り替えしながら聞けば、13センチ2発+Z503-Woodhorn1の方が確かに高低域の量感を感じます。
私を含め他の4名参加者様の持参CDはジャズ等の音数は少なめのものばかりでしたので、もし交響曲等の音数の多い音源なら評価は変わるかもしれませんが。
Z1-LivornoS(V2.1)好みです。
V1に比べバッフル面が厚くなっているとの事、プラス材料になっていると思います。
小さめのエンクロージャーなのに、これだけ低域が出ていれば十分ですし、点音源の良さも気に入りました。
音には全く関係なく個人的な事とお断りして、Woodhorn1を縦に使用するのは、スペース上良いとは思うのですが、見た目上地震が来たら倒れそうで余計な心配もしてしまいます。
今回も楽しい経験をさせていただき、ありがとうございました。
ブラインドテストは9曲で落第でした(涙)
【Z1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディション】
昨日は楽しい(難しい)試聴会、誠にありがとうございました。
正解9曲と改めて自分の耳のいい加減さを痛感させられました。
最初の4曲の試奏では確かに違いが感じられたと思いました。
バイワリヤリグはすっきりしていて立体感がある、
シングルワイヤリングは雑味が多く音が引っ込んでいるように感じました。
しかし、いざブラインドテストに臨むと違いが分かっていたつもりでもグダグダでした。
2択ですので50%以下は完全にアウトですね。
14曲当てた方は素晴らしいお耳をお持ちでうらやましいです。
まオリンピックと違い勝つ(正解する)必要は無いのですが少しガッカリといった感じです。
何点か気になったことがあります。
全曲同じフレーズを再生する旨開始前に知らせて頂けると助かります。
私は2曲ずつ違う曲が出てくると思っていたので戸惑いました。
また、10曲を過ぎると記憶があやふやになり判断できているか自信が無くなりました。
ブラインドテスト反対論者の主張にブラインドテストの公平性に疑問を呈する意見を見ます。
今回のブラインドテストテストの公平性は十分担保されていたと思いますが、
20曲にもなると後半は記憶のメジャーがブレてきます。
可能であれば1曲ごとに2種類のフレーズ聴いた後テストをする。
せめて10曲ごとの2回戦にして頂けると精度が上がると思います。
(私だけかもしれませんが)人間の記憶は本人が思っているよりあてになりません。
私は評論家の方は超能力者だと思っています。
完全音感をお持ちのプロの指揮者や演奏家の方なら別ですが、
一般人で完全音感をお持ちの方は決して多くはないのではと思います。
そのような方の記憶による評価など無価値だと思います。
特にハイエンドのオーディオ雑誌の評価は宗教的な風情すら感じてしまいます。
著名な某AK評論家は私の友人のバンド仲間ですが、書けと言われたら何でも書く、
今まで一度も仕事を断ったことがないのが自慢だとおっしゃっていたそうです。
しかし、雑誌の評価で酷評しているような記事は見たことがありません。
そんなことをしたら仕事が来なくなるからなのは疑う余地もありません。
以前、小田和正のコンサートに妻と行ったことがありました。
妻は普段TVの歌番組でしか音楽を聴かないような人で音楽ファンではありません。
コンサートが終わってから、「何か半音ズレている様に感じられて気持ちが悪かった」と呟きました。
完全音感のない私は全く気付きませんでした。
彼女は子供のころからピアノを習っていたため完全音感があると言っていました。
完全音感など無い方が幸せかもしれませんね。
私の結論は「確かに違いはあるが気にしなくともいいのでは」と云うものです。
配線に2倍お金をかけるならその分いい酒を買って飲みながら聴いた方いい音に聴こえる気がします。
以上、9曲しか当てられなかった言い訳でした。
バイワイヤーは効果がありました。
【Z1-LivornoS(V2.1)ウォールナットエディション】
音工房Z様の試聴会参加してきました。
久し振りのブラインドテスト、しかもスピーカーやアンプは変わらずスピーカーケーブルのシングルワイヤーとバイワイヤーで違いを聴き分けできるかというマニアックなものでした。
最初にどちらで鳴らしているか分かったうえで数度試聴したときは一聴して低音の広がりが違ったのでこれはイケるのではと思いました。
それから実際のテストが行われたのですがわずか数秒の音源を間髪おかずに次々の再生されていくのを瞬時に聴き分けていくのはかなり難しく結果は20問中11問正解という見事に期待外れの内容でした。
その後自分の持って行ったCDで同じように聴き比べるとやはり明らかにバイワイヤーのほうが低音の広がりが豊かなことを実感できたので自宅でも試してみようと思いました。
待望のウーファーシステム
【Z507-Woofer700】
Z507-Woofer700
Z800-FW168HR(S)
Z502 スーパーツィーター
Z800-FW168HRを核とした、25cm3ウェイと2ウェイ+サブウーファー20cm✕2発の聴き比べ試聴会に参加させていただきました。Z800のキット版の所有者です。一昨年にZ506の試聴会の時にも感じたウーファーの必要性、大事さが、僕にとっては今回で決定的になりました。
同じスピーカーをベースにして、両者全くの別物になっていたのには、ある程度予想はしていたものの音工房Zさんの凄さ、良い意味で大山代表の執念のようなものを感じ、胸が熱くなるような嬉しさを感じました。
3ウェイはスピーカーそのものが大きくなり、音楽表現のスケール、幅、奥行、実体感が増した感じに受取りました。
対して2ウェイ+サブウーファーは、Z800の音のままにローエンドが伸びハイスピードな(重)低音が出ている、という印象でした。
僕の好みは前者3ウェイですが、デジタルチャンデバを使うサブウーファーの方式は、バックロードホーンの低音不足をハイスピードで補うなど、使いこなしによる幅広い可能性がまだまだ未知数の面白さを秘めていると感じました。
3ウェイに更にZ502スーパーツィーターを加えた音は、表情と実体感が増し、ヴェールが2枚くらいはがれたような感動の音でした。
今回は無理でしたが、ぜひ前作Z505の3ウェイシステムと聴き比べたいですし、前作にスコーカーのローカットコンデンサーを入れても聴いてみたいなどと希望を膨らませて帰路につきました。
この度も貴重な機会をありがとうございました。
Z507-Woofer700意欲作です
【Z507-Woofer700】
Z800-FW168HR+Z507-Woofer700
・25㎝スキャンスピークウーファー【3ウェイ】
・20㎝Dayton Audioウーファー【2ウェイ+サブウーファー】
はじめてZ800-FW168HRの音を聴いたのが3,4年前、一聴して”これは高級スピーカーの音だな”と感じた記憶がある。
私は自作では、スーパーウーファーの追加はうまくいったことがなく、今回は、音工房さんがバランスの取れた168にスーパーウーファーを追加しようという試み、いかにしてグレードアップを図るのか、興味を持って、試聴会に参加した。
■音工房Zさん準備の試聴用音源での感想
”トッカータとフーガ”は、パイプオルガンの超低音を意識されたチューニングであろうと思うが、スキャンスピークは中域がきれいなのだが、エネルギー感がもっと欲しい、といった印象、Dayton Audioは量感があり、こちらの方が私の好みでした。
平原の”ジュピター”もスキャンスピークはバランスが?、Dayton Audioの方がバランス良と感じた。
それよりも、168向きの音源ではないのでは?と思っていた、クラプトンとマライアがスキャンスピーク、Dayton Audio、両方ともすばらしい音で◎でした。
私も月1くらい聴くクラプトン、普通にギターとボーカル中心に聴くのだが、低音がしっかり入ると、こんな音が入っていたのか、楽しい音になったな、というのが印象です。
また、マライアが、ジャズシンガーのような鳴り方だったので、”誰のボーカルですか”と思わず質問したほど、別のCDかと思う音でした。
■私の準備した音源と試聴のポイントについて
どこをポイントに視聴するかを検討・準備してお伺いしました。
1.PABLO HERAS-CASADO/FREIBURGER BAROCKORCHESTER序曲「コリオラン」
ピアノ協奏曲は、KRISTTIAN BEZUIDENHOUTO(p)
ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番を聴こうと入手したCD
曲良し、演奏良し、音良し、にプラスして、①の序曲「コリオラン」の録音が面白くて、購入後クラシックのチェック用に繰り返し繰り返し、聴いている。
音楽的にもすばらしいのだが、曲がはじまる前のおそらく管楽器奏者の息づかいの音、その後も何回も(0:06、0:12、0:17)入っている。
特に目立つのは、3分台後半(3:34、3:44、3:51)、6分台後半(6:27、6:33、6:39)
この息づかいの音が、オーディオシステムにより、違って聴こえる、どの音が正しいのかはわからないが、その音の違いをオーディオ的には楽しんで聴いている。
私の自作スピーカー、実は自分の息づかいが自分のイメージする音になるようチューニングしている。
2.CURTIS FULLER/BLUES ette Part Ⅱ①LOVE YOUR SPELL IS EVERYWHERE/SAVOY/1993
日本コロムビアが“SAVOY”の全権を買収、上記59年の録音から30年以上を経た93年、オリジナルメンバーを集めて、名盤“BLUES ette”を再演するという奇跡のような企画が実現した。
(物故したbのジミー・ギャリソンに代って、レイ・ドラモンドが採用されたが・・・)
しかも、1曲目に私の好きな“LOVE YOUR SPELL IS EVERYWHERE”を持ってきている。
ところが、音楽的にはすばらしいのだが、オーディオ的には、“うん???”という低域を持ち上げすぎたバランス、低音の出ないモニターでミキシングしたか、それとも、ミニコンポ用に音を作ったか、不思議な録音。そこを意識しながら、チェックするCD。
今回のZさんの2システムは、意外なほど違和感のない音に感じた。
超低音まで再生するとバランスが変わるのかもしれない。
3.MILES DAVIS/TUTU①TUTU/WARNER/1986
晩年のマイルスが1986年、何か新しいことをやろうと燃えて取組み、CBSからワーナーに移籍、アートディレクターの故石岡瑛子(1938~2012)にジャケットデザインを依頼、グラミー賞音楽賞、デザイン部門賞を獲得した1枚。
このジャケット、モノクロのマイルスのアップだけ。アルバム名も“MILES”の文字もなし。この発想がすごい。
このCD、とにかく、アタマの一発”ダンッ”がカッコよく決まるかどうか、ここにかかっている。ただ、オーディオ的にはとてもハードルが高く、気持ちよく鳴らすのは難しい。
一発目のキメと、マイルスの格調高いソロがたまらない魅力のCDだが、オーディオ的には“きれいに鳴って・・・”のシステムでは鳴らない。ボリュームを上げて、爆発する感じを出したいとチューニングに挑戦しているが、我家のシステムでは、まだ満足な音になっていない。
今回のZさんのシステムもきれいな音では鳴ったが、さらにエネルギー感のある音で鳴ればいいのかな、と思っている。
■まとめ
クラプトンとマライアの鳴らし方◎で、意外性を感じるほど、すばらしかった。
構造的には、バーチ材を使い、緻密な加工をされており、つなぎ目がツルツルでいつも感心する。今回、重低音をできるだけ正確に再現することに注力され、フロントバッフルの板厚のすごさ、裏側から鬼目ナットで組立て、バフル交換可能という
工夫をされている。クロスオーバー周波数の変更、その他でチューニングはいろいろと好みを追求できるシステムで、マニアクラスの冒険心をくすぐる意欲作と感じた。