試聴会のレビューページ

試聴会 レビュー投稿フォーム (試聴会で聞いたスピーカーの名前をお書きください。)

試聴会 お客様投稿レビュー

さすが、音工房Z!!

2020年10月17日

【Z701-OMMF4】

視聴会は3回目の参加となります。今回はSTEREO誌の付録(?)マークオーディオの6cmフルレンジを使ったZ701-OMMF4と発売思案中の小型エンクロージャーを目当てに、JoJonesと大塚茉莉子のCD持参で参加しました。事前にメルマガ等でユニットを2個使った大きめのボックスになったということは伝わっており、せっかくの6cmユニットという「キワモノ感」が損なわれてガッカリしていましたが、実際の品物は6cmユニット云々というより、立ち位置の確立されたひとつの完成されたスピーカーシステムで驚きました。

既に同じくSTEREO誌の付録のエンクロージャーでこのユニットを使っていたのでその優秀さはある程度分かっていましたが、想像を遥かに超えた出来でした。主に比較対象したのはZ1-Livornoでしたが、軍配はどちらとも言えず、音楽ソースによって好みが分かれると思いました。

まず、今回のZ701-OMMF4はクリアーでユニット特有のアタック音がしっかり再現され、他のスピーカーでは聞き漏らしそうな瞬間的な低音もしっかりと聴けました。音の情報量が多いというか、とにかくいろんな音が綺麗に聴けます。逆にそれゆえサクソフォンなどのコンボの音は人によって好き嫌いが分かれると思いますが、ユニットが高音域〜中音域の音をとても良い感じで再現するのでそれを十分活かした箱だと思いました。特にドラムソロの音は演奏者の耳に聴こえてくるような音でした。あと小型箱の方は他の箱と比較しては無理があり、またこのような部屋で聴くモノではないと思いますが小型のアンプでデスクトップで聴いたりするには驚異的な低域の音と素晴らしいアタック感の中高域音でした。使い方を割り切るならこれはこれで最強と思います。STEREO 誌の付録の箱の低域不足感が改善されていると思います。こちらはAmazonで安めの価格設定で出していただけるといいなあと思いました。

Shocknin

全体がフラットで1音1音をはっきり聴かせるFE88Solキットといった印象を受けました

2020年2月20日

【Z700-FE88Sol】

音工房Z様の試聴会に参加するのはこれで通算5回目、Z1000-Fe108Solが初めて、その後Z700-108Sol、Z601-FE83Sol、Z800-FW168HRSと新しい商品の試聴会が案内されるたびに伺って場違いな音楽をかけさせていただいております。

今回は特に新製品の案内のない中、先日の試聴会で聴いたZ800-FW168HRSが自分が音工房Z様と出会うきっかけになったZ800-FW168HRのキットとの出音の違いを先確認するために伺いました。他の方が聴かれる音楽がどのようなものかも楽しみの一つなのでそれを期待しながら試聴会場に入るとZ1000-108Sol、Z800-FW168HRS、Z600-Modenaの横に見たことのないスピーカーにいかにも試作です、といった感じの箱のスピーカーがありました。

形状はZ1000-Fe108Solを一回り小さくしたような感じで開発中のバックロードなのかな、思いました。

大山様のあいさつから始まった試聴会でそれがフォステクスの限定モデルFE88Solを使ったキットの試作と知り一気に興味が湧いてきました。早速そのキットの試聴が始まりました。

自分の中で勝手に同じブランド、ラインナップのユニットであれば小さいほど高音寄り、大きいほど低音よりの音が出ると思っていたので自分の愛用機であるZ1000-Fe108Solがハイあがりなのできっとそれよりもさらに高音がきついのではと思っていたのですが実際の音は全くその反対でZ1000-Fe108Solのたまに気になる高音のきつさが全くなくフラットな感じの音にしっかりとした中低音が感じられ、その中にバックロードならではのフルレンジ一発のギターやボーカルのリアル感があり、気が付くとこれはいつ発売されるのだろう、Fe88Solは限定品だったのでユニットはまだあるのだろうか、という方向に思考が及んでしまっておりました。

その質問はもちろん大山様に伺い当日は発売するかどうかははっきりとお答えいただかなかったのですがユニットはまだ売り切れてなく在庫があるとのことでした。その時にFe208-Solがかなりのハイ上がりでバランスを取るために箱作りにかなり苦労をされているというお話も聞き、そのスピーカーが制作されたらぜひ聴いてみたいと思ったのですが、きっとうちの狭いリスニングルームには収まりきらないサイズになるのではと思い、それ以上深くは伺いませんでした。

他の方が順次試聴をされていく中でもFE88Solを使ったスピーカーはしっかりとした個性を出していて、ボーカルやドラムのハイハットのキレがしっかりとして高音まできっちり聴かせるZ1000-Fe108Sol、厚みのある中低音に上品な高音がのるZ800-FW168HRS、全体がフラットで1音1音をはっきり聴かせるFE88Solキットといった印象を受けました。

そのうち自分の普段聴いているCDをかけられる順番が来ました。

早速何度となく聴き尽くした音楽を聴くとそれまでなんとなく感じでいた印象はかなり確信に変わりました。

3機のスピーカーを順次切り替えながら試聴しましたがFE88Solはボーカルの声、ギターやベースの弦の音、ドラムのアタック音など一つ一つの音がとてもリアルで3台の中で一番生演奏の音に近いのではないかと思いました。低音の迫力も充分にあり、バックロードを知り尽くした大山様の箱作りが生きているのではと思いました。

また重低音に関してはZ1000-Fe108Solにも付属していた淺をキットに含まれるようでそれを縦、横、外すと3段階で出口の開口部を調整できるようになっていて視聴室では横にして取り付けた時の音がバランスよく感じました。

また調整淺は聴く環境、音楽のジャンル、音の大きさでバランスが全く変わってきますのでワンタッチで調整できるのはユーザー側の立場からするとありがたいシステムだと思いました。

音全体のイメージとしてはZ700-Fe108Solを最初に聴いた時の印象に一番近いように思いました。

しいて言えばフォステクスのFE系に耳が慣れている方には高音の物足りなさを感じる可能性もありますがそこはZ501スーパーツイーターを載せて解決できるのではと思いました。

実は試聴会の場にもZ501スーパーツイーターは置いてあり、すぐにセットしていただける環境にあったのですが自分の順番が来た時にそのことをすっかり忘れていたのが今となっては心残りです。

Z501スーパーツイーターはリボンツイーターにウッドホーンなので市販のホーンツイーターのような金属特有の鳴りもなくZ800-FW168HRにもとても相性が良いのですがFe88Solのキットにも合うのではないかと思いました。

ただスーパーツイーターはコンデンサーをいくつにするか、同相にするか、逆相にするか、置く位置、角度などによっても付加される音、キャンセリングされて減衰する音の周波数が変わってくるのでやりだすときりがなくなりますので購入後、自宅で腰を据えてやることにして楽しみを取っておいたことにしておきましょう。

まだ試作のパーティクルボードで作成された物であるためか、タイトボンドでなくねじ止めされた状態の箱であることによるためか、音全体は他のスピーカーに比べると少し硬い印象を受けましたが大山様のことですのできっと発売されるまでの間に木材の種類、厚み、音道の微調整、フェルトやミクロンウールなど様々の知識でチューニングされてキット化されることかと思います。

また、もしかするとFe88Solのユニットそのものが新しいためにそういった印象を受けたのかもしれません。

販売価格がわからないので即決できませんが発売されれば案内当日にカートに入れてしまいそうです。笑

YH

ご用意いただいた音源の機種毎の再生音比較、各参加者の方々が持ち寄った多様な音源の再生音比較はとても参考になりました

2018年3月16日

【Z700-FE88Sol】

 初めて参加いたしましたが、ご用意いただいた音源の機種毎の再生音比較、各参加者の方々が持ち寄った多様な音源の再生音比較はとても参考になりました。

 当日は主に三機種のスピーカーの比較でした。(①Z-800-FW168HRS-V3、②Z-700-FE108SOL、③Z-700-FE88SOL)

 個人的には③が最も気に入りました。他の二機種と比較すると低域では不利なものの、そのハンディを覆す再生音の自然さ、素直さ、延びやかさ、心地良さでは最も秀でていたように感じました。パーティクルボード剥き出しの試作機外観から、これほど気持ち良く音楽が流れてくることに驚きました。

・考えられる要因

1. 正面バッフルの幅の狭さによる回析での有利さ

2. 上記に関連するキャビネット全体強度の高さによる箱鳴りの抑制

3. スピーカーユニット自体の特性

4. フルレンジユニット一発、バックロードホーン、ネットワーク無しの構成

5. 適切に工夫された音工房Z様がこれまでに蓄積されてきた最新のノウハウの体現

 現在検討中の機器もあるようですので、是非より良い再生音を追求し、その商品化をお願いします。

NH

私も長年音響関係の仕事をしてきた関係で当時このスピーカーでしたらモニターに使っていたと思います。

2018年2月28日

【Z800-FW168HRS】

 最初にFW168HRSV3の音ですが、以前のバッフル形状を改善し、少し中低音のユニットを前にした効果が音質に表れていましたね、低い音から中音~高音かけて音のつながりが良くなったと同時に中低音のヌケが良くなり音に透明性が出ていました。(ネットワークはムンドルフ)

 私も長年音響関係の仕事をしてきた関係で当時このスピーカーでしたらモニターに使っていたと思います。

 私ごとですが、中高音を明瞭にすれば中低音に問題が出る(周波数により波長が違う為、音の遅れ等が生じる)事は解決できず結論として現在は3チャンネルアンプにたどり着きましたが、永遠のテーマです。・・・

 もし私がFW168HRSV3を手に入れたとしたらチャンネルアンプで使用したみたいです。

 試作のZ700FE88SO1の音を試聴し音質はZ1000の高域を少し滑らかにし、粒立ちの良い音ですね、低い方も良く伸びているという印象でした。BHの開口部から中域が少し出ているようですが、それが全体の音のまとまりにつながっているような気がします。8㎝のユニットでここまで音がまとまるのはFE-88SO1の素性がいいのですね、

KT

これて十分だ!と思いまいました。

2018年2月27日

【Z700-FE88Sol】

2018年2月17日の試聴会での感想になります。

その日の数日前に某クラフトスピーカーショップにて3種類ほどFE-88sol用のバックロードホーンのエンクロージャーを試聴してきてからの試聴会だったのですが、Z700-FE88solの圧勝でした。同じ環境での聴き比べではないので厳密なレビューはできませんがZ700-FE88solを聞いた時は、おぉここまでできるのか、この前聞いた3台よりもぜんぜんいい感じだ!これて十分だ!と思いまいました。

唯一Z700-FE88solだけが感動しました。クラシックやジャズはもちろんのこと、現代のポップスやロックでもいい感じに表現してくれました。気になっていた低音の量感も特に不満はなかったのですが、強いて言えばもうちょっとタイトでパンチのある感じにならないかなと思いました。チューニングでどうにかなるのでしょうか?バーチ材を使用したZ700-FE88solなら理想的な低音になる気がしています。

KH

フラッグシップと呼ぶにふさわしい、再生レンジの広い素晴らしい完成度の現代的なバスレフスピーカーでした。

2018年2月22日

【Z800-FW168HRS】

先日、音工房Zさんの視聴会に参加させていただきました。

私は二回目の参加になります。

前回は音工房さんのフラッグシップモデル、Z800-FW168HRSの試聴会で、フラッグシップと呼ぶにふさわしい、再生レンジの広い素晴らしい完成度の現代的なバスレフスピーカーでした。

 こうした現代的でモダンなスピーカーもいいものですが、目下の自分の興味はバックロードホーンタイプで、ことに音工房ZさんのBHBSモデル、今回、FOSTEX社製88solをユニットに使用したBHBSモデルの視聴会ということで是非、聴きたいと愉しみにしておりました。

 本当はZ-1000が欲しいのですが、これに音工房さんが使用なされた同FOSTEX社製108solというユニットが限定生産ユニットで、既に市場に出回っておらず、ユニットが無くては如何ともしがたいです。期を逸した自分を悔やむしかありません。

 私は極端に若い時分にLIVEハウスのローディにはじまり、大道具、舞台監督、そしてレコーディングプロデューサーと、友人にせよ生活にせよどっぷり音楽を仕事にしていた時期があります。大量の生音、そしてさまざまなスピーカーの出音を聴いてきました。

 仕事ですからその場所場所の所定のスピーカーで音を聴きますが、当時、自分で欲しいと思ったスピーカーは、スタジオの躯体にビルトインされてる大型スピーカー、手に入りにくいユニットばかりで、国内スタジオの可動可能なもの、またレコーディングエンジニアの所有する持参のもの、いずれにせよ可搬性のあるものには皆無でした。仕事柄、日に次ぐ日を音漬けで過ごす義務からか、当時は自宅で音楽を聴く気には全くならず、近年まで録音ものの音楽をチェックするのはもっぱら自家用車の中のカーステレオによる移動時のみでした。

 

 4年ほど前でしょうか。前職から転職後10年以上をゆうに経過し、youtubeなるもののが台頭、このyoutubeで世界中のライブやコンサートを見るようになりました。これが機会で自宅で音楽を良い音で聴きたいと思うようになりました。この折にネット上でZ-601Modenaが目に留まり、コンパクトさと自作、さほど高価でないこと、またスタジオでの仕事柄、スピーカーの自作、業者によるスタジオでの据え付け現場での作業経験、監督経験から、吸音材使いの巧みな感、膨大な開発時間が垣間見えることから、音工房zさんの製品を購入してみる気になったのでした。

 折しもPCやNASなどによるハイレゾ再生やデジタルケーブル使いの可能なD級アンプなども市場に出回り、スピーカーまではオールデジタルも可能、これによる良質な視聴音源到来時代、AVならぬVA時代の到来と思えた事、往時のスタジオのようにはいきませんが、電源トランス、タップ、駆動力のあるスタジオアンプ、当時好んで使用していたスピーカーケーブル、シールド、また本格的デジタルマーケットの到来からDACやD級アンプ、光や同軸などデジタルケーブルもスタジオ関係者などに評判を聴いたり、某ケーブル店からこうした線材を買い込んで、後は肝心な出口のスピーカーの到着を待つばかりにこぎつけました。

 

JBLのパラゴンレプリカなどを自作で作りチャンネルデバイダーで遊んだり、ギターアンプ製作マニアである友人を交えて、到着したz-601Modenaの自作をしました。そして極初期のエージングが経過、落ち着いたころ合いで出てきた音に仰天しました。過去のスピーカー自作経験からブックシェルフスタイルのスピーカーにさして期待はしていなかったのですが、出音が想像を絶する「良い音」でした。

 手伝って貰った友人はJBLの4344MkIIなどを所有し、自前でもチューニングするようなオーディオマニアなのですが、彼も「ウチよりいい音かもしれない・・・」と驚いていました。また、キーボードなどのメーカー音源の開発に携わり、ベーシストでコンポーザーの親友がいるのですが、彼が現場で民生機材を褒めるのをまずみたことがないのですが、この友人がけなさず、「全然、悪くない」と初めて言及したのにも驚きました。

 

 木造文化の日本の標準的なマンション、木造家屋、特に都市部など、お隣さんとの距離が隣接した住宅事情では30センチ以上もあるウーファーや、これを仕込む大型のエンクロージャーの設置、これら大型ユニットを満足のゆく動きをさせられるほどの出力や駆動力を与えて、稼働させられるほどの居室面積やこれに必要な音響、防音対策など、ほとんどの方は施策やむなしというのが実状だと思います。自分の家もそうです。またナンセンスだともおもいます。

 また2WAYや3WAYなどのスピーカーはクロスオーバー対策にネットワークを用い、近年のこうしたスピーカーはユニット本来の持つ響きをゴテゴテにしてしまうチューニングが多い気がします。 自分はこうしたスピーカーで感心したことがまずありません。チャンネルデバイダーやマルチアンプ構成など、スタジオならいざしらず、そこまでする価値が可動可能な市井の多ユニットスピーカーにあるとも思えません。

 スタジオコンソール前ほどニアフィールドではないにせよ、日本の多勢の方々の居住空間で「良い音」を追求するのに、本来、フルレンジの小径スピーカーユニットほどシンプルな構成で最適なスピーカーユニットの在り様は無いと思います。近年はmarkaudioなどのようなフルレンジユニット開発販売業者でエンクロージャーも専用設計、販売するメーカーもありますが、小径フルレンジスピーカーユニットのほとんどは自作用のユニット単体販売です。 バックロードホーンはもとより、ブックシェルフでもフルレンジの一発ものでこうした小径フルレンジユニットで作り込んであるものはあまりみたことがありません。見た目や一般的訴求力が希薄なのでしょう。こうしたフルレンジでのスピーカー開発はよほどのキャリアや執念、時間や労力を注がないと、これに供する満足の行く箱が出来よう筈もありません。

 自作したZ-601Modenaを前にして、自作用の「箱」で、小さい音から大きい音は言うまでも無く、ここまで破綻なく、それどころか調律され、完成されている出音を、目の当たり、いや、耳当たりにして、自分はスピーカーというものに生まれて初めて感動しました。

 ここから仕事ではない、自宅での音追及、「スピーカー」というものにどっぷりハマってしまうことになります。発売されてすぐにZ-701miniBHBSを購入、販売終了で期を逸したZ-600点音源をヤフオクで見つけて購入。 Z102(V3)高さ可変式スピーカースタンドも購入。

 若い時分にはドラマ制作も製作会社経営の立場で携わったりしていたのですが、仕事ですから著名俳優の肉声を撮影現場で聴き、これを事後の編集現場でも携われば、録音された音声を編集作業で聴きこんだりもしてきました。 Z-701miniBHBSを自作し、エージング中、当時から歌唱もする、今ではハリウッドデビューも果たした俳優さんが出演する往年のTVドラマが流れていました。自分が携わったドラマではないのですが、この俳優さんが出演なさった別のドラマ制作に携わった事があります。 これをZ-701miniBHBSのエージングがてら垂れ流しながら、書類作成していた時の事です。

 いつもは意識したこともない、この俳優さん特有の舌使いや意外にも低いボイシングを再現するZ-701miniBHBSの音で、当時の現場がありありとフラッシュバックのように無意識に頭の中に蘇りました。 これは江川三郎先生がいみじくも喝破した、自己の肉声によるリアルタイムリスニングテストでスピーカーの原音再生能力をチェックする方法と同質の原音再生体験をエージング中のZ-701miniBHBSで、まさか無意識に体験するとは想像だにしませんでした。スピーカーでの、生まれて2度目の感動です。

 音工房ZのBHBSの深淵に触れ、このときからすっかりスピーカー道という樹海にハマってしまいました。現行の経営コンサルタントという仕事柄か、こうなるととどめの無い事になります。音工房Zの大山卿のネット上の著述は全て読破。自作スピーカーの勉強用に長岡鉄男氏の手に入る著作は全て購入。過去の海外スピーカーの資料集、図面、評論集、ネット上で手に入れられるこうしたスピーカー関連の書籍で有用そうな書籍は片っ端から全て買い漁り、乱読、通読、熟読、積んどく(笑)。

 今では音工房さんのスピーカー以外に往年のパッシブスタジオモニターが2組、アンプが4台、スピーカーユニットだけで60個以上(笑)。DIYレベルですが工作機も買い込み、木材も色々試してみたくなり、ウチには木材が日々、増殖しております(笑)

 こうした経験をすれば、否応なしに音工房ZのBHBSに対する興味は募ります。

 Z-1000の試聴会を自ら提案したのにもかかわらず行けなかった事、購入する期を逃した事を今でも悔いています。仕事をキャンセルしてでも行くべきだったのではないかといまだに埒もあかない事を考えたりもします(笑)。

 前置きが長くなりましたが、今回試聴させていただいた、88sol仕様の音工房Z試作機のインプレッションです。

 思う存分、試聴した訳ではないのですが、Z-1000の出音が、妖艶な魔力をもつかのような熟女だとすれば、今回の試作機は水をはじく健康的な肌の明るい若い女性かの如く、癖の無い、明るい出音に感じました(笑)。

 ユニットの口径も駆動力も108solほどは88solにはありませんから、艶のあるZ-1000のような想像だに出来ない程の妖艶な低音再生能力こそありませんが、とても贅沢かもしれませんが、居室に置いて音楽三昧をする、朝から晩までつけっぱなしの音源でイージーリスニングに供する、ソファーやデスクチェアーのリスニングポイントにユニットのある試作機、聴き疲れなく、気持ちのよい時間が過ごせそうです。

 音工房Zさんのスピーカー全般に謂えますが、自作用にせよ完成品にせよ、想像の範疇を超える調律具合です。ここまで可搬可能で原音再生能力を磨き抜いた製品を他に私は知りません。ことにBHBSは従来の、故、長岡鉄男卿によるバックロードホーンや他の自作用や完成品で販売されているスピーカー群とは異なり、或る意味異質ともいえる、全く破綻の無い、それこそモニターとして使えるほどの調律具合です。オーディオマニアや音源制作者なら是非一度、試聴会に足をお運びになられる事をお勧めします。

商品の改善点  :先日はありがとうございました。草加、南越谷のBAR巡りなどと相俟っていつも楽しみにしております(笑)とても充実した一日を過ごさせていただきました。またの機会を愉しみにしております。遊びに行きたいくらいです(笑)

ラウンドバッフル。

今回の製品ではありませんが、ユニット交換でいろいろユニットの愉しめるモノ。伸びやかな後面解放タイプ。造詣の美しいモノ。もう枚挙にいとまがありません(笑)でも、これは個人的欲求による無定見な見解で出音については音工房Z製品以上に満足しているものはありません。

YT

今回のヴァージョンアップは今までの物とは全く別次元のフルモデルチェンジであることが良く理解できました。

2018年2月20日

【Z800-FW168HRS(V3)】

音工房Z様を知るきっかけとなったZ800-FW168HRが自分の所有する初代の後期型(初期型はジョイントがダボでなくビスケットジョイントだったような。)は購入してから丸5年、ユニットが入る部分が座グリされた2型、完成品のZ800-FW168HRSがでても大きく変貌することなくある意味安心していたのですが先日Z800-FW168HRSが3型になり見た目もかなり変わり、奏でる音も同じユニットと思えないくらいに進化してしまったようです。

今回試聴する機会が出来ましたので早速申込みいたしました。

まず見た目はキットではとても作れないデザインになっておりました。

以前の自作キットの高級版といった親近感のある風貌からツイーター廻りの深いカットとその下のラウンドされたウーハーの作りは手の届かない高級スピーカーのそれと肩を並べるようなデザインになっていました。

とくにウーハーの周りの土台は集成材を削り出して塗装をして箱の突板と色合わせしているようで一見でわからないくらいの手間が掛かっているようです。

肝心の音もデザインに負けてなく前モデルよりさらに上品でまろやかに高音と出し、ボックスの容積が大きくなった分低域そのものに余裕が生まれたためかバスレフポートをより重低音側に振っているかのような豊かになっていました。

また肝心のネットワークは私が聞く限り標準のソーレン製の物とオプションのムンドルフ製の物とでは明らかにツイーターの鳴りが違い、例えるとムンドルフにした瞬間、今まで靄で曇っていた景色が一気に晴れたくらいに艶やかになりました。

これを聴いてしまうと是が非でもムンドルフのオプションセットで購入したくなりますが、現状供給が追い付いて無いようでそこだけが残念で仕方ありませんでした。そのおかげで注文を思いとどまっていることが出来ている気もしますが。

いずれにしろ今回のヴァージョンアップは今までの物とは全く別次元のフルモデルチェンジであることが良く理解できました。

YH

全体がフラットで1音1音をはっきり聴かせるFE88Solキットといった印象を受けました

2018年2月20日

【Z700-FE88Sol】

音工房Z様の試聴会に参加するのはこれで通算5回目、Z1000-Fe108Solが初めて、その後Z700-108Sol、Z601-FE83Sol、Z800-FW168HRSと新しい商品の試聴会が案内されるたびに伺って場違いな音楽をかけさせていただいております。

今回は特に新製品の案内のない中、先日の試聴会で聴いたZ800-FW168HRSが自分が音工房Z様と出会うきっかけになったZ800-FW168HRのキットとの出音の違いを先確認するために伺いました。

他の方が聴かれる音楽がどのようなものかも楽しみの一つなのでそれを期待しながら試聴会場に入るとZ1000-108Sol、Z800-FW168HRS、Z600-Modenaの横に見たことのないスピーカーにいかにも試作です、といった感じの箱のスピーカーがありました。

形状はZ1000-Fe108Solを一回り小さくしたような感じで開発中のバックロードなのかな、思いました。

大山様のあいさつから始まった試聴会でそれがフォステクスの限定モデルFE88Solを使ったキットの試作と知り一気に興味が湧いてきました。

早速そのキットの試聴が始まりました。

自分の中で勝手に同じブランド、ラインナップのユニットであれば小さいほど高音寄り、大きいほど低音よりの音が出ると思っていたので自分の愛用機であるZ1000-Fe108Solがハイあがりなのできっとそれよりもさらに高音がきついのではと思っていたのですが実際の音は全くその反対でZ1000-Fe108Solのたまに気になる高音のきつさが全くなくフラットな感じの音にしっかりとした中低音が感じられ、その中にバックロードならではのフルレンジ一発のギターやボーカルのリアル感があり、気が付くとこれはいつ発売されるのだろう、Fe88Solは限定品だったのでユニットはまだあるのだろうか、という方向に思考が及んでしまっておりました。

その質問はもちろん大山様に伺い当日は発売するかどうかははっきりとお答えいただかなかったのですがユニットはまだ売り切れてなく在庫があるとのことでした。

その時にFe208-Solがかなりのハイ上がりでバランスを取るために箱作りにかなり苦労をされているというお話も聞き、そのスピーカーが制作されたらぜひ聴いてみたいと思ったのですが、きっとうちの狭いリスニングルームには収まりきらないサイズになるのではと思い、それ以上深くは伺いませんでした。

他の方が順次試聴をされていく中でもFE88Solを使ったスピーカーはしっかりとした個性を出していて、ボーカルやドラムのハイハットのキレがしっかりとして高音まできっちり聴かせるZ1000-Fe108Sol、厚みのある中低音に上品な高音がのるZ800-FW168HRS、全体がフラットで1音1音をはっきり聴かせるFE88Solキットといった印象を受けました。

そのうち自分の普段聴いているCDをかけられる順番が来ました。

早速何度となく聴き尽くした音楽を聴くとそれまでなんとなく感じでいた印象はかなり確信に変わりました。

3機のスピーカーを順次切り替えながら試聴しましたがFE88Solはボーカルの声、ギターやベースの弦の音、ドラムのアタック音など一つ一つの音がとてもリアルで3台の中で一番生演奏の音に近いのではないかと思いました。低音の迫力も充分にあり、バックロードを知り尽くした大山様の箱作りが生きているのではと思いました。

また重低音に関してはZ1000-Fe108Solにも付属していた淺をキットに含まれるようでそれを縦、横、外すと3段階で出口の開口部を調整できるようになっていて視聴室では横にして取り付けた時の音がバランスよく感じました。

また調整淺は聴く環境、音楽のジャンル、音の大きさでバランスが全く変わってきますのでワンタッチで調整できるのはユーザー側の立場からするとありがたいシステムだと思いました。

音全体のイメージとしてはZ700-Fe108Solを最初に聴いた時の印象に一番近いように思いました。

しいて言えばフォステクスのFE系に耳が慣れている方には高音の物足りなさを感じる可能性もありますがそこはZ501スーパーツイーターを載せて解決できるのではと思いました。実は試聴会の場にもZ501スーパーツイーターは置いてあり、すぐにセットしていただける環境にあったのですが自分の順番が来た時にそのことをすっかり忘れていたのが今となっては心残りです。

Z501スーパーツイーターはリボンツイーターにウッドホーンなので市販のホーンツイーターのような金属特有の鳴りもなくZ800-FW168HRにもとても相性が良いのですがFe88Solのキットにも合うのではないかと思いました。

ただスーパーツイーターはコンデンサーをいくつにするか、同相にするか、逆相にするか、置く位置、角度などによっても付加される音、キャンセリングされて減衰する音の周波数が変わってくるのでやりだすときりがなくなりますので購入後、自宅で腰を据えてやることにして楽しみを取っておいたことにしておきましょう。

まだ試作のパーティクルボードで作成された物であるためか、タイトボンドでなくねじ止めされた状態の箱であることによるためか、音全体は他のスピーカーに比べると少し硬い印象を受けましたが大山様のことですのできっと発売されるまでの間に木材の種類、厚み、音道の微調整、フェルトやミクロンウールなど様々の知識でチューニングされてキット化されることかと思います。

また、もしかするとFe88Solのユニットそのものが新しいためにそういった印象を受けたのかもしれません。

販売価格がわからないので即決できませんが発売されれば案内当日にカートに入れてしまいそうです。笑

YH