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今回のヴァージョンアップは今までの物とは全く別次元のフルモデルチェンジであることが良く理解できました。
【Z800-FW168HRS(V3)】
音工房Z様を知るきっかけとなったZ800-FW168HRが自分の所有する初代の後期型(初期型はジョイントがダボでなくビスケットジョイントだったような。)は購入してから丸5年、ユニットが入る部分が座グリされた2型、完成品のZ800-FW168HRSがでても大きく変貌することなくある意味安心していたのですが先日Z800-FW168HRSが3型になり見た目もかなり変わり、奏でる音も同じユニットと思えないくらいに進化してしまったようです。
今回試聴する機会が出来ましたので早速申込みいたしました。
まず見た目はキットではとても作れないデザインになっておりました。
以前の自作キットの高級版といった親近感のある風貌からツイーター廻りの深いカットとその下のラウンドされたウーハーの作りは手の届かない高級スピーカーのそれと肩を並べるようなデザインになっていました。
とくにウーハーの周りの土台は集成材を削り出して塗装をして箱の突板と色合わせしているようで一見でわからないくらいの手間が掛かっているようです。
肝心の音もデザインに負けてなく前モデルよりさらに上品でまろやかに高音と出し、ボックスの容積が大きくなった分低域そのものに余裕が生まれたためかバスレフポートをより重低音側に振っているかのような豊かになっていました。
また肝心のネットワークは私が聞く限り標準のソーレン製の物とオプションのムンドルフ製の物とでは明らかにツイーターの鳴りが違い、例えるとムンドルフにした瞬間、今まで靄で曇っていた景色が一気に晴れたくらいに艶やかになりました。
これを聴いてしまうと是が非でもムンドルフのオプションセットで購入したくなりますが、現状供給が追い付いて無いようでそこだけが残念で仕方ありませんでした。そのおかげで注文を思いとどまっていることが出来ている気もしますが。
いずれにしろ今回のヴァージョンアップは今までの物とは全く別次元のフルモデルチェンジであることが良く理解できました。
全体がフラットで1音1音をはっきり聴かせるFE88Solキットといった印象を受けました
【Z700-FE88Sol】
音工房Z様の試聴会に参加するのはこれで通算5回目、Z1000-Fe108Solが初めて、その後Z700-108Sol、Z601-FE83Sol、Z800-FW168HRSと新しい商品の試聴会が案内されるたびに伺って場違いな音楽をかけさせていただいております。
今回は特に新製品の案内のない中、先日の試聴会で聴いたZ800-FW168HRSが自分が音工房Z様と出会うきっかけになったZ800-FW168HRのキットとの出音の違いを先確認するために伺いました。
他の方が聴かれる音楽がどのようなものかも楽しみの一つなのでそれを期待しながら試聴会場に入るとZ1000-108Sol、Z800-FW168HRS、Z600-Modenaの横に見たことのないスピーカーにいかにも試作です、といった感じの箱のスピーカーがありました。
形状はZ1000-Fe108Solを一回り小さくしたような感じで開発中のバックロードなのかな、思いました。
大山様のあいさつから始まった試聴会でそれがフォステクスの限定モデルFE88Solを使ったキットの試作と知り一気に興味が湧いてきました。
早速そのキットの試聴が始まりました。
自分の中で勝手に同じブランド、ラインナップのユニットであれば小さいほど高音寄り、大きいほど低音よりの音が出ると思っていたので自分の愛用機であるZ1000-Fe108Solがハイあがりなのできっとそれよりもさらに高音がきついのではと思っていたのですが実際の音は全くその反対でZ1000-Fe108Solのたまに気になる高音のきつさが全くなくフラットな感じの音にしっかりとした中低音が感じられ、その中にバックロードならではのフルレンジ一発のギターやボーカルのリアル感があり、気が付くとこれはいつ発売されるのだろう、Fe88Solは限定品だったのでユニットはまだあるのだろうか、という方向に思考が及んでしまっておりました。
その質問はもちろん大山様に伺い当日は発売するかどうかははっきりとお答えいただかなかったのですがユニットはまだ売り切れてなく在庫があるとのことでした。
その時にFe208-Solがかなりのハイ上がりでバランスを取るために箱作りにかなり苦労をされているというお話も聞き、そのスピーカーが制作されたらぜひ聴いてみたいと思ったのですが、きっとうちの狭いリスニングルームには収まりきらないサイズになるのではと思い、それ以上深くは伺いませんでした。
他の方が順次試聴をされていく中でもFE88Solを使ったスピーカーはしっかりとした個性を出していて、ボーカルやドラムのハイハットのキレがしっかりとして高音まできっちり聴かせるZ1000-Fe108Sol、厚みのある中低音に上品な高音がのるZ800-FW168HRS、全体がフラットで1音1音をはっきり聴かせるFE88Solキットといった印象を受けました。
そのうち自分の普段聴いているCDをかけられる順番が来ました。
早速何度となく聴き尽くした音楽を聴くとそれまでなんとなく感じでいた印象はかなり確信に変わりました。
3機のスピーカーを順次切り替えながら試聴しましたがFE88Solはボーカルの声、ギターやベースの弦の音、ドラムのアタック音など一つ一つの音がとてもリアルで3台の中で一番生演奏の音に近いのではないかと思いました。低音の迫力も充分にあり、バックロードを知り尽くした大山様の箱作りが生きているのではと思いました。
また重低音に関してはZ1000-Fe108Solにも付属していた淺をキットに含まれるようでそれを縦、横、外すと3段階で出口の開口部を調整できるようになっていて視聴室では横にして取り付けた時の音がバランスよく感じました。
また調整淺は聴く環境、音楽のジャンル、音の大きさでバランスが全く変わってきますのでワンタッチで調整できるのはユーザー側の立場からするとありがたいシステムだと思いました。
音全体のイメージとしてはZ700-Fe108Solを最初に聴いた時の印象に一番近いように思いました。
しいて言えばフォステクスのFE系に耳が慣れている方には高音の物足りなさを感じる可能性もありますがそこはZ501スーパーツイーターを載せて解決できるのではと思いました。実は試聴会の場にもZ501スーパーツイーターは置いてあり、すぐにセットしていただける環境にあったのですが自分の順番が来た時にそのことをすっかり忘れていたのが今となっては心残りです。
Z501スーパーツイーターはリボンツイーターにウッドホーンなので市販のホーンツイーターのような金属特有の鳴りもなくZ800-FW168HRにもとても相性が良いのですがFe88Solのキットにも合うのではないかと思いました。
ただスーパーツイーターはコンデンサーをいくつにするか、同相にするか、逆相にするか、置く位置、角度などによっても付加される音、キャンセリングされて減衰する音の周波数が変わってくるのでやりだすときりがなくなりますので購入後、自宅で腰を据えてやることにして楽しみを取っておいたことにしておきましょう。
まだ試作のパーティクルボードで作成された物であるためか、タイトボンドでなくねじ止めされた状態の箱であることによるためか、音全体は他のスピーカーに比べると少し硬い印象を受けましたが大山様のことですのできっと発売されるまでの間に木材の種類、厚み、音道の微調整、フェルトやミクロンウールなど様々の知識でチューニングされてキット化されることかと思います。
また、もしかするとFe88Solのユニットそのものが新しいためにそういった印象を受けたのかもしれません。
販売価格がわからないので即決できませんが発売されれば案内当日にカートに入れてしまいそうです。笑