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試聴会 お客様投稿レビュー

Z701-OMMF4は6センチユニット・ツインのマジック・ボックス

2020年11月5日

【Z701-OMMF4】

すでに購入予約した後でしたが、Z701-OMMF4の試聴会に参加しました。これが6センチユニットから出る音かと驚くばかりの、一言で言って、期待を裏切らない、素晴らしい出来だと思いました。

試聴会は三度目になりますが、今回もアキュフェーズの伊藤社長から頂いた、こういった試聴にピッタリのSACDを持参。

1曲目はいつものツァラトゥストラ。パイプオルガンのC音の連続とティンパニの連打を難なく再生。広がりや奥行きも感じられる。ブラインドで聴いたら、6センチ2発と当てられる人はいないだろう。さすがに比較した6センチシングルでは、箱の容積が小さいこともあり、二次高調波より上しか鳴ってない感じで、音色も違って違う楽器に聴こえるほど、はっきりとした差がある。もうひとつ聴いたのは、グノーのマリオネットの葬送行進曲。ファゴット、クラリネット、オーボエ、フルートと木管楽器の音色の違いをきっちりと描き分け、管の口径の違いを髣髴するものでした。

トランペットにブラスを代表させて聴いた響きも、金管らしさをつぶさに表現して満足のいくもの。

CDをかえて、ノーマルながら、武久源造さんのチェンバロの繊細な響きと、ビオラダガンバの艶やかな音もあますところなく鳴らしきっていました。短い時間ながら、マーク・オーディオ製6センチユニットをツインにしての20ℓ箱に入れた時の底知れない能力の高さと、ここまで追い込んだ音工房Zの技術を実感できた試聴会でした。

たっつあん

キラキラと前に出る音

2020年11月5日

【Z701-OMMF4】

20/11/5 15:00の試聴会に当日予約で急遽参加させていただきました。

試聴させていただいたのは以下の機種です。

1番:Z701-Modena

2番:Z701-OMMF4

3番:OMMF4 3.7Lバスレフ試作機

他の方は、多分、Z1-Livornoキット・多分、Z800-FW168HRあたりも聴かれていました。

当日急に参加したため試聴のための音楽ソースを持参しておらず、スマホに入れてあるMP3を聞いてみようとしたら、USB-C to 3.5mmの変換ケーブルも家に忘れ、仕方なくiPad miniのイヤホンジャック経由のamazon musicで男性ボーカルのJ-POPを試聴させてもらいました。1人10分の持ち時間なので、聞きたい部分をぱらぱらと聞く感じです。

井風 なんなん

久保田利伸 LA・LA・LA・LOVE SONG

角松敏生 I can’t stop the night(イントロのベースを聞いてみたかった)

米津玄氏 馬と鹿

平井大 Life is Beautiful(イントロのウクレレを聞いてみたかった)

清水翔太 My Boo

全体の印象を書きますが、僕は全くオーディオに詳しくはなく、音楽はたまに聞く程度であることを差し引いてご覧ください。

Z701-Modena:全体的に優しく、柔らかい音がします。このスピーカーを買う目的で聞いていたら、これだけで満足していたように思います。普段聞いているのは20年以上前の「Kenwood A-1001+LS-1001」ですが、フルレンジ1発のスピーカーも良いなぁって素直に思いました。ただ、後に聞いた「Z701-OMMF4」と比べると、低音部分の出方がゆっくりというか、ふわっとしているように感じます。

Z701-OMMF4:とにかく音が。特にボーカルがポーンと前に飛び出してくるように聞こえます。全体に音がキランキランしていて、「Z701-Modena」とは全く別の音源であるかのように聞こえます。ウクレレのコロンコロンした感じはとても強く出ますし、一方でベースの音もしっかりと聞こえます。それぞれの音がくっきり、はっきり聞こえてくる感じです。

リラックスするために聞きたいのならば「Z701-Modena」、聞きこみたいのなら「Z701-OMMF4」、長時間聞くなら「Z701-Modena」、短時間なら「Z701-OMMF4」かなぁ。

OMMF4試作機:2台と一緒に聞くのは可哀そうかと。多分、大きさの割に十分な音がしているように思うのですが、どうしても物足りない印象になってしまいます。ただ、多分、低音もそこそこ出ているように思いました。

あとの2台の2way、とにかく安心して聴ける音だなぁと感じました。特にZ800-FW168HRは悪い印象の部分がなかったです。

「Z701-Modena」と「Z701-OMMF4」については、全く印象の違う2台ですが、買えるのが1台だけだとすると、意外にもどちらにすべきなのかかなり迷ってしまいました。色んな音が聞こえる感じ、立体感と音の広がりを感じるところとか「Z701-OMMF4」は派手な魅力があります。ただ、ちょっと耳につく曲もあるように思いました。

「Z701-OMMF4」は、うちにあるFX-AUDIOのTUBE-04Jという真空管プリメインアンプにつなぐと音が和らいで、むしろ聞きやすさが出るのかもしれないなぁと思いました。あるいは、コンデンサを変えてもう少しカットする周波数を上にするのも聞きやすさには繋がるかもしれません。

試聴後には工房も見せていただきましたが、こちらも興味深く見学させていただきました。ありがとうございました。

sasa

高価なユニットを使ったスピーカと比べても遜色のない出来栄え ~スピーカ作りへの情熱と確かな知識・経験に基づく設計の妙~

2020年10月30日

【Z701-OMMF4】

2020年10月17日(土)雨 Z701-OMMF4の試聴会に初めて参加しました。

私は、約9か月前Z800-FW168HRキットを購入し、さらに25センチユニットを使用したウーファーを自作し、この組み合わせをメインのスピーカとして、非常に満足して音を楽しんでいます。一方、机の上に置けるブックシェルフ型程度の大きさで、中高音がクリアで豊かな低音が出る第二のスピーカが欲しいと思っていました。これは、在宅勤務が増え、勤務中でも良い音で音楽を流しておきたいという欲求があったからでした。そんな時、今年のONTOMO MOOKに採用された6cmフルレンジの特長やスペックを確認し、特に小型であるにも関わらず低音が良く出るとの特長があるので、机上に置いても楽しめるような小型のスピーカが作れないかと個人的に検討していました。しかし、大山様のブログの“ワイドレンジでハイエンドスピーカとガチンコ勝負できるものになった”という記事が飛び込んできた時、ぜひ音を聞いてみたいと思い、試聴会に参加させていただきました。

試聴会では、(1)Z701-Modena(2)Z701-OMMF4(3)OM-MF4を 3.7ℓエンクロージャに入れた3機種と、お願いして接続していただいたZ800-FW168HRの4台を切り替えて試聴することができました。(1)はバックロードホーン型のスピーカですが、8 cmのフルレンジ1個でこれだけの低音がでていることに、まず驚きました。ですが、何曲か聞き比べていると、初めて、このタイプのスピーカを聞いたせいか、その出方が独特で、少々、低音の切れに物足りなさを感じるようになりました。(2)は6 cmフルレンジ2個にツイータの構成ですが、高域から低域まで幅広くカバーされており、中高音はきれいにのび、ほどよく深みのある低音が出ていることに驚きました。ツインにしたことで低い方にシフトするところをツイータがうまくカバーしており、曲によっては、多少、気になる時もあったと記憶していますが、素晴らしい出来栄えだと感じました。定位についても、いろいろと試行錯誤されたとのお話がありましたが、私は気になりませんでした。これらのデメリットをカバーして余りある出来に、再び感激した次第です。正直なところ、私のレファレンスとなっているZ800と比べても遜色のないものに仕上がっており、もしブラインドテストをやったら聞き分けができるかな?とも思いました。まさに、情熱を持ってスピーカ作りをされ、確かな知識と経験、そして発想力による設計の妙だと思いました。ちなみに(3)は机の上に置くことはできますが、私が期待していた音とは違っていましたし、このままの状態で販売しても音工房Zの味付けが無いので、面白くないと思いました。ここからは、私の都合で無理な話になるかもしれませんが、Z701-OMMF4の音が、机の上に置ける程度の大きさで実現できれば最高です。また、音質を徹底的に追及していく姿勢は変えてほしくはないのですが、さらにラインアップを充実させ、多様性への方向性も考慮していただければ幸いです。私は、今まで通り大山様のスピーカ作りを楽しみにしております。

KK

かなり良かった!騙されたと思って聴いてみてほしい

2020年10月30日

【Z701-OMMF4】

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かなり良かった!騙されたと思って聴いてみてほしい

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今回の視聴会が初めての参加で、ある意味、音工房Zの音に触れる初めての機会でもあった。

自分は大山さんとはほぼ同い年なので、自作スピーカーに興味のあるユーザーの中では比較的若い方なのではないか?

まず、B&Wなどの高級スピーカーは最先端の素材を使い、最新のR&Dを行っている。

またはソナス・ファベールなど贅を尽くしたスピーカーを作っている。

自作スピーカーなんて個人の自己満足で、高級スピーカーには逆立ちしたって対抗できる音質ではない。

…と2年ぐらい前までは信じて疑っていなかった者である。

Webで音工房Zのことを知り、興味を持ち、今日にこの試聴会に参加できる運びとなった。

Webで、読んで、見る限り、まだ自作スピーカーの音に疑問がある。

まずは自分の耳で聴いてみろ、ということで試聴会に参加したのである。

持ってきたCDはMariah CareyやTLC、Destiny’s Childなどの女子ボーカル色が強いR&B。

R&Bを好んで聴くが、普段はクラシックなども聴く。

1. Z701-Modena(V5) 39,800円

8cm Z-ModenaMK2 フルレンジ一発 BHBS(バックロードバスレフ)

バックロードホーンは聞いたことがあるが、BHBSをちゃんと聴いたのは初めて。

確かに8cm一発のフルレンジとは思えないほどの低音感。

全体的なバランスもいい。

ただ、少しポコポコと箱鳴りしている感じはする。

バックロードっぽいというよりはフルレンジっぽい音と言えばいいのか…。

しかし、低音は50Hzあたりもしっかり出ていて全体的な完成度は高く、音工房Zのベストセラー商品として納得できるクオリティだと感じた。

2. Z701-OMMF4 39,800円(ユニットとスーパーツイーターは別売)

Mark Audio OMMF4 6cmバーチカルツイン BHBS

今回の試聴会のメインスピーカー。

Z701-Modena(V5) にはフルレンジ1発の良さがあるとは思うが、全体的にZ701-OMMF4のほうがワンランク、ツーランクの上のクオリティと感じられた。

単に低音が出てるという感じではなく、音に厚みがある。

40Hz〜50Hzあたりも充分に出ている。

これは、バーチカルツインの効果か?

スーパーツイーターの効果か?

エンクロージャーの作りか?

ユニットの差か?

と、どの要素がこのスピーカーの良さに強く効果を与えているのかはわからないが、なかなか凄い。

スーパーツイーターがどれぐらいの効果を発揮しているかは、正確にはスーパーツイーターありなしでしっかりと比較しないとわからないが、音工房Zはスーパーツイーターを使うことで20KHz以上のハイレゾ領域を強化するのではなく、8KHz~20KHzまでの可聴域の音質が向上すると考えているそう。

Z701-OMMF4はスーパーツイーターを使っているとは言え、「これならできる特選スピーカーユニット 2020年版マークオーディオ編: 特別付録:マークオーディオ製6cmフルレンジ・スピーカーユニット」という雑誌の付録で、2本で5,995円という値段のスピーカーユニットを使っていてここまで良い音質を実現できることにかなり驚いた。

Z701-OMMF4は

・エンクロージャー 39,800円

・スーパーツイーター 5,980円

・OM-MF4 2ペア 計4本 11,990円

となり、スピーカーペアとするには合計57,770円となる。

れは値段以上の価値があると断言できる。

完全ブラインドテストだと、ペア50万円以上の高級スピーカーと言われても自分は正解を答える自信がない。

スタッフさんにお願いして聴かせてもらったZ1-Livorno(S) ペア54,800円と比較すると、音の新鮮さがZ701-OMMF4のほうが音が新鮮…というか音圧が高く、全体的にはZ701-OMMF4のほうが音質が良いように感じた。

Z1-Livorno(S)だと、ちょっと全体的にべールのような膜がかかったように聞こえてしまった。

もう少し、Z1-Livorno(S)を聴いてみないと正確な答えは出ないが…。

まだ自作は未体験だが、V601(V2)を実験的に組み立てる予定で、 Z701-Modena(V5)→Z1-Livorno(S)と進む予定だったので、計画が狂ってしまった。

また、Z800-FW168HR V2.6という自作キットでペア199,400円もする高価なスピーカーも聴かせてもらった。

Z800-FW168HR V2.6とZ701-OMMF4も比較視聴したが、明らかにZ701-OMMF4が負けている、とは決して言い切れない。

確かにZ800-FW168HR V2.6は全体的な音質も、全体的なバランスも良く、ネットワークも含めてうまく調教されているのがわかる。

Z701-OMMF4と比べてみてどちらが上かと言われると、自分が短い時間で視聴した感じだと「どっちを選ぶかということ、好みでいいんじゃない?」と感じてしまった。

3.3.7リットル小型エンクロージャー & Mark Audio OMMF4

Mark Audio OMMF4 6cm + BHBS

ユニットは2と同じマークオーディオ製6cmフルレンジ・スピーカーユニット

中高音は良いが低音が出ないのは、3.7リットルのエンクロージャーであれば仕方ないか。

箱のサイズから考えれば十分。

ありきたりの回答だが、ニアフィールド、デスクトップオーディオであれば満足できそうである。

音工房Zには若年層の取り込みも考えて、PCオーディオやネットワークオーディオの組み合わせだけでも紹介してもらえると良いと思う。

ただ、今回の視聴会で聴いたスピーカーはどれも定位が弱い気がする。

目を閉じると、左右のスピーカーのド真ん中からボーカルが立って見える…みたいな感じはあまりしなかった。

いや、フルレンジ1発は定位感が悪いっていうのは無いはず…。

左右スピーカーの距離を縮め、もう少し近くに寄ったりと自分が納得できる環境で聴いてみたい。

結論、Z701-OMMF4に関しては欲しいとは思うが、組み立てに自信がなく、家庭の事情もあって11月15日までの決断は難しい。

自作に抵抗が無い先輩方、特にZ701-Modenaなどを持っている方で、フルレンジ1発至上主義者、またはバーチカルツインに嫌悪感がある方以外のユーザーにはぜひぜひ試して、聴いて頂きたいと思った。

この先、自作スピーカーは長く付き合える趣味として、慌てずにやっていこうと思う。

いつか機会があれば、他社を含めたブラインドテストの試聴会などあれば是非参加してみたい。

今回はありがとうございました。

ひろぽん

Z701-OMMF4は私の好みにドンピシャ!

2020年10月29日

【Z701-OMMF4】

 今回試聴会で聴き比べをしたのは下記の3セットでした。レベル合わせはしていないとのことで、音量的にはZ701-OMMF4が有利な点を差し引いてお読み下さい。

1番:Z701-Modena(8Ω)

2番:Z701-OMMF4(4Ω)

3番:OMMF4-市販検討中3.7Lバスレフ(8Ω)

 1番は音工房看板バックロードホーンシステムで説明の必要はないと思います。2番は今回の真打で大山さんのメルマガでも絶賛のシステム、正直私は試聴会で実際の音を聴くまでは半信半疑で一寸大げさではないのか、悪く言えば自画自賛かなとも思っていましたが、いい意味で裏切られました。6㎝フルレンジ2発パラにコンデンサーローカットのみのスパーツイーターをあまり背圧のかかっていない BHBS 20L に収めたと云う変則システムです。3番は3.7Lの普通の小型バスレフで今のところ音工房マジックはなし。という各システムでしたが音の違いはレベル合わせをしなくても十分に分かりました。

 音質や特徴は既に皆様が色々書かれていらっしゃいますのでなるべく重複しないよう、私の独断と偏見?で感じたままを書きたいと思います。なお、私は40年ぶりのリターンリスナーで現在まともに音のでるスピーカーがなく、若いころ P610、LE-8T、TANNOY K3808(未完)と自作の王道(1番人気)を追った経験から久々に自作のSPを物色していたところ、ネットで音工房さんに出会い何にしようか迷っていたところ今回の企画を見て試聴会に参加しました。よって私はベテラン諸氏の様な経験に基づいた感想ではなく、あくまで自分の好きな音と云う観点からの意見であることをご承知おき下さい。

 さてまずデモの音源を聴きZ701-OMMF4の帯域の広さ、低音の迫力、自然な癖のない音、適度な広がり感などを感じました。比べるとZ701-Modenaは低域を無理に盛ったような感じを受け私には違和感が感じられました。これは良い悪いと云うよりは目指す音の方向性が全く違うと解釈すべきなのかもしれません。Z701-OMMF4は既に書かれた商品レビューでもモニター的と云われる方が多かったですが、全帯域のバランスが良いためそう感じるのかもしれません。音量を上げ下げしてもバランスは保たれておりスピーカーの癖や色付けをほとんど感じません。低域はかなり低い音までサラッとでます。とても6㎝フルレンジ2発とは思えず後ろにサブウーファーが隠れているのでは思えるほどです。これを音が軽い物足りないと感じる方もいらっしゃるようですが、私の家では普通の音量でも十分近所から苦情が出るでしょう。ボーカルなどのメインの中音部は1発のZ701-Modenaに比べると定位はぼやけるのですが、逆に音離れが良くスピーカーの存在を感じさせない自然な鳴り方に思えました。私の場合ほとんどがヘッドホンでのBGM的ながら試聴ですので自然で疲れない鳴り方が好みのせいもあります。

  

 今回私が持参したCDは徳永英明のライブ物(Concert Tour 2015 VOCALIST & SONGS 3 FINAL at ORIX THEATER)ですが、それほど観客の雑音?は入っていない音源で彼のや柔らかな声とライブならではの自然な演奏を堪能できました。他の方のクラッシックやジャズなどジャンルを問わずキッチリ再生したのはZ701-OMMF4で、セレクターで切り替えると違いがよくわかりました。この聴き比べなら駄耳の私でもブラインドテストで9割ぐら正解できるのではと思いました。Z701-Modenaが一番と感じたのは、他の方が掛けられた太鼓のCD、特にバチの音はこのスピーカーでないとと思わせるものがありました。3.7Lバスレフは全然触れませんでしたが、前の2セットと比べることに無理があると思いました。小型セットの中では十分低音も出ているとの説明を頂きましたが、比べてしまうとスッパリ低域をカットしたように感じられ比較試聴としては同サイズと比べてみたかったというのが本音です。デスクトップとしてのサイズとコスト(売価)の問題があると思うので、大山さんがこちらの市販を迷われているのも分かる気がします。私も試聴に行く前は6千円(2セット4個で1万2千円)のユニットベースのシステムを半完成品で合計6万円のスピーカーとして売るのは如何なものか、お手頃価格で音工房ならではのスパイスを効かせたキットも出してほしいと要望するつもりでした。しかし、このユニットが昨年モデルの様にカタログモデルとして再販売されるのであればそれもありかもしれませんが、ムック本限定数のみなら音工房で出す意味はあるのか試聴後は私も?です。因みにAmazonでOMMF4を買われた方のレビューでは、ムック本の「ラビリンス・バスレフ」他小型箱の評判はあまり芳しいものではないようですね。

 試聴後の雑談でこのユニットの料理のコツを伺いました。低域は出ますが決して強力なマグネットにより制動を効かせるタイプではないとのことです。背圧が高くなるとコーン紙が動きづらくなり低音が出なくなるそうです。そのため強力なバックロードを掛けるような使い方には向かず、箱も大きめの方が良いとのことでした。小口径のメリットであるコーン紙の軽さとこのユニットの長いストロークを生かし、コーン紙の動きを邪魔することなく素早く正確に動かすような箱が向いているとのことです。Z701-OMMF4も浅めにロードを掛けたBHBSで、Z701-Modenaが17Lに対しひと回り大きい20Lです。定位はダブルユニットのデメリットで1発のシステムと比べるとどうしても甘くなる傾向が出てしまうが、シングルユニット、ダブルユニット、マルチユニットそれぞれに長所、短所があるのは止むを得ないこととおっしゃっておられました。

 話が低域に行きがちですが高域について少し触れます。曲によって高域がうるさく(きつく)感じられることが若干ありました。低域とのバランスをとるため追加されたスーパーツイーターが原因かもしれません。コンデンサー1個の交換で調整は可能ですので、容量やメーカー、素材のタイプなど色々試してみるのも楽しい作業だと思います。

 さて、だいぶ長くなりましたのでそろそろ締めにしたいと思います。以上お読み頂いた方はまるで悪い所が無いように感じられてしまうかもしれませんが、決して提灯広告的に褒めちぎっている訳ではありません。たまたま、私の好みにドンピシャだったと云うことで、別の方のレビューには色々なご意見も拝見しますので多くのレビューをお読みになり、可能であれば実際にご試聴なさることをお勧めいたします。私も音工房さんの他のスピーカーも聴きたくなりました。

 最後に大山様に提案ですが、取り外し不可のサランネット云々と書かれておられた方がいらっしゃいましたが、私は逆で折角の縦スリットこれを生かして取り外し可能なネットをオプション設定されたらどうかと思います。先ず音を聞かせてそのあとネットを取ったらちっこいユニットが顔を出す。なんか楽しそうな気持になりませんか。

 それからもう1つ、「200セットの限定生産」などと云わず受注生産でもいいので様子を見ながら追加生産をご検討下さい。可能であればマークオーディオに今年のユニットもカタログモデル化をプッシュして下さい。勿論、音工房専用モデルでもOKです。

kochan

kochan

Z1000-FE108Solで受けた衝撃を6cmのユニットでもう一度.

2020年10月25日

【Z701-OMMF4】

6cmのユニットはサイズ的に無理だと思っていましたが、

音工房Zのメールマガジン「2020年ステレオ付録OM-MF4の箱開発2」を読んで、

6cmのOM-MF4の可能性と、音工房Zなら6cmのユニットでも素晴らしい箱を

作ってくれると思い、すぐにOM-MF4を購入しました。

バーチカルツインは、低音はよく出て言うことなしですが、

ユニットを2つにしたことにより、フルレンジの良さが

なくなっていると感じました。

6cmバーチカルツインで、これだけの低音を実現したことは、

すごいことですが、やはりユニット1つで追求してほしいと思います。

そのほうが、マーク・フェンロン氏も喜ばれると思います。

6cmのユニットで、私がほしいスピーカーは、Z1000-FE108Solを

そのままスケールダウンしたものです。

初めての音工房Zの試聴会でZ1000-FE108Solの音を聴いて、

10cmのユニットのどこから、その低音が出てくるのかと衝撃を受けました。

今の我が家では、スピーカーを置くスペースがないので、

6cmのユニットに合わせて、Z1000-FE108Solをそのまま小さくしたような

Z1000-OMMF4?を作ってください。ダクトはテーパー付きで。

Z1000-FE108Solで受けた衝撃を6cmのユニットでもう一度、お願いします。

mkoba

雑誌付録ユニットで実現した偉大なるモニタースピーカーZ701-OMMF4

2020年10月23日

【Z701-OMMF4】

2020年10月17日(土)の音工房Zさんの試聴会に行って参りました。16:00からの回で試聴させて頂きました。

今回の主役は、今年のオントモムック付録スピーカーユニットのマークオーディオOM-MF4を片チャンネルに2本ずつ使い、ツィーターも追加したバーチカルツインのZ701-OMMF4と言うスピーカーでした。

他に試聴出来たのは、同じユニット1発を3.7Lの小型バスレフに収めた試作品と、音工房Zさんのオリジナルユニット1発のZ701-Modena(V5)でした。

今回は比較試聴の為の音量合わせ(能率差を相殺し各スピーカーを同じ音量で比較試聴出来るようにする調整)をしていないとの事で、能率差からくる音量差の影響で、Z701-OMMF4が有利になっているかも知れないとの事でしたが、多分そのせいだけではなく、Z701-OMMF4が圧倒的に良い様に感じました。

夾雑物無しに広い空間に音がさーっと広がっていく感じが唯一このスピーカーだけから聴けました。抜けが良いと表現していた方もいらっしゃいました。他の2機種では、楽器から発せられた音が、スピーカーの箱で引っかかる様な感じがして、別の喩えで言えば、スピーカーの箱でわんわん響いているのが少し邪魔になっていると言うか、そのせいで音場が狭くなっていると言うか、これを「こもる」と言うのでしょうか、そんな感じがしました。あくまでも比較の上での事ですが。

Z701-OMMF4では、声楽も生の声に近い、クセの無い感じで再現されました。クラシック以外のヴォーカルの一部では、Z701-Modena(V5)がハマっていい感じだったものもありましたが、全体的、総合的に言えば、人の声もZ701-OMMF4が良かったと思います。

低域のレンジはこの3機種の中ではZ701-OMMF4が最も広く、50Hz以下まで伸びていそうでした。

高域は、ツィーターを加えている事もあり、やはりこの3機種の中ではZ701-OMMF4が最も広く、聴こえる音の数が多い、表情が豊か、きらびやかな音も出せるが過剰ではなく煩くはない、良質かつ広帯域の高域を聴けました。

バッフル幅はユニットの大きさに比べてかなり広く、しかもフルレンジ2本とスーパーツィーターを有する2ウェイ3ユニットでありながら、音像定位や音場再現のいずれにも優れていたと思います。

モニタースピーカーとしての資質がある素晴らしいスピーカーに仕上がっていました。

他社さんにしてみたら、「マークオーディオさんと音工房Zさんでとんでもない事をしてくれたもんだ」と嘆き節が出てしまいそうな、クラスを超越した魅力的なモニタースピーカーの誕生だと思います。

試聴用に持って行ったCDは、生演奏に5回以上とか20回以上とか接した事がある、バリトンのヘルマン・プライ、ソプラノのエディタ・グルベローヴァ、テノールの村上敏明の各氏のCD、パイプオルガンのアレシュ・バールタのCD、そして、合唱とパイプオルガンも入ったエルガー「威風堂々」の入った「威風堂々〜イギリス音楽の祭典!」(ロンドンPOCL-1749(455 147-2)でした。

低音ソースでは、50Hzどころか、40Hzくらいの感覚まで味わえた様にも思います!

林猛

驚くほどのワイドレンジ

2020年10月19日

【Z701-OMMF4】

少し前から、次の自作スピーカーはヴァーチカルツインで、と妄想していたところ、メルマガで音工房Zの新作が、ヴァーチカルツインになるということ知って、購入を即決しました。

 が、実際に試聴会に参加したらZ701-OMMF4の購入に迷いが出てきてしまいました。と、言うのも同時に試聴したZ701-Modena(V5)があまりにも素晴らしくて、朗々と弾む響きの良い音に魅了されてしまったのです。女性ヴォーカルにも艶があり音像定位も中央にポッと浮かび上がり、何を聴いても楽しく、低音も8㎝フルレンジ一発でこれかよ!と思わず心の中で唸りました。

対してZ701-OMMF4は、ニュートラルで驚くほどワイドレンジです。音像定位は、Z701-Modenaよりも当然大きいので、試聴距離を長くとる必要があり、広めの部屋でゆったりとした聴き方でより真価が発揮されそうです。

 最初に聴いた、Z701-Modenaの低音にも驚きましたが、続いて聴いたZ701-OMMF4はさらにその上を行き、低いところまで伸びながらも制動がよく効いています。全体的にややモニターライクな音の印象ですが、モニターライクといってもネガティブな要素は微塵もなく、あくまでZ701-Modenaと比較してソースに対してよりアキュレートという意味です。

今回、持参した試聴CDの一曲「ジョニ・ミッチェルA Case of You」は、自宅のシステムでいつも聴いていましたが、Z701-OMMF4からイントロのアコースティックギターの音が流れると、すぐにこのCDの録音状態があまりよくなかったということに初めて気づかされました。このように、ソースを忠実に再生するモニタースピーカー的な側面もありますが、ソースの粗をさらけ出すだけではなく、ピュアオーディオの観賞用としても十分に魅力的で響きの豊かな音を奏でてくれます。

 今回のZ701-OMMF4は、限定販売で、ヴァーチカルツインのBHBS(バックロードホーンバスレフ)という他にない形態、ユニットサイズからは想像できない低音、自作キットらしからぬモダンなフロントデザイン、市販品でこれと同等の音を出すスピーカーシステムはおそらく数倍の価格になるでしょうから、これはもう迷うことなく『買い』でしょう。

やはり、今の自分の好みとしてはZ701-OMMF4の方が合っていそうです。Z701-Modenaは【V6】が出たら、またその時に購入を検討したいと思います。

HK

箱の威力と技術力に驚愕

2020年10月19日

【Z701-OMMF4】

Z701-OMMF4 試聴会に参加させていただきました。

視聴させていただいたのはOMMF4 4L弱の箱(比較用だと思います),Z701-Modena,Z701-OMMF4,OM-MF519(Z701に近いサイズ?),Z1-Livornoです。

現在、私も4L程度の箱に入れており、どうしたものかと思い、今回参加させていただいたのですがZ701-OMMF4は圧巻でした。ここまで化けるのかと。

Z701-Modena,OM-MF519よりも低域も出ていてレンジは広いのではないかと思います(スーパーツイーターも付いているので当然と言えば当然かもしれませんが)。ツイーターがあるとは言え基本はフルレンジの考え方だと思いますのでレンジの広さに加えて恐ろしくクリアな音です。Z1-Livornoとの比較は口径も異なるので低域ではZ1-Livornoにはかなわないか、と思いましたが全く引けは取っていないと思います。鳴り方が結構異なりましたので、ソースによってはZ701-OMMF4の方が心地よく、楽しく聞けるものもありました。

ただ、私はMarkaudioの音を非常に気に入っておりますので、「あの音自体が…」と思われている方は上記はあまり参考にはならないかもしれません。確実に言えるのは、音作りに関しての音工房Z様の技術力は本当にすごいとです。音域のバランス、音場感、透明感、このあたりは何年かかっても素人自作ではなかなか厳しいかと思います。まだ予定価格とのことでしたが6万円台程度でこの音が手に入るのかと思うと十分以上に価値はあると思います。大口径のサブウーハーを入れたマルチなどの様な下っ腹に来る低音の量感までは望めないと思いますが、一般家庭の部屋で鳴らすには十二分のレンジの広さとフルレンジのクリア感がしっかり楽しめる仕上がりだと思います。ここまでのレンジの広さとクリア感の両立はと、つくづく思いました。一番感じたのはこの点でしょうか。

今後も良い商品開発をよろしくお願いします!

Tai

クセの少ない、音場感のある普段聞き用スピーカー

2020年10月18日

【Z701-OMMF4】

LPがHi-Fi化された時代からのオーディオ・ファンです。

今ではホーム・シアターに38cmウーファーを含むマルチ・アンプによるオーディオ・システムを自作して楽しんでいます。

こんな大袈裟な音ではなく、普段聞き用にフルレンジ一発のサブ・システムが欲しくて何個か箱を作りましたが今だに気に入った物が出来ていません。

今回御社の Z701-Modena(V3)を知り、試聴する機会を得ました。

正直、これはいかにも「箱が鳴っています・・」という私の一番嫌いな音でしたが、その横に有った Z701-OMMF4 には驚かされました。

こちらは、女性ボーカルもピアノもはっきりと前に出て聞こえ、更にその後ろにある残響音が空気のように漂って聞こえました。

低音も8cm二本とは思えないほど出ていました。

御社で準備されたソフトでは驚くほどの超低音が出ていましたが、私の持って行ったソフトではもう少しベースが出ても良いのではないかと思いました。

クセの無い音はユニットの特性かと思いますが、もっと低音を出すために16cmに交換などをするとバランスが崩れて変な音になるのでしょうね。

同時に聞かせて頂いた Z800-FW168HR(V2.6) ですが、測定器による周波数特性などは非常に良く制御されているのでしょうが、やはり箱が小さいせいか抑圧された感じの音で長く聞くと疲れるのでは無いかと心配です。

今回のような色々なスピーカーを聞き比べる経験は初めてでしたが、ソースによってスピーカーの性格が変わって聞こえることを知り、貴重な経験でした。

有り難うございました。

QK