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試聴会 お客様投稿レビュー
8月7日(土)試聴会 マルチウェイかバックロードホーンか
【Z1000-FE168SSHP】
「Z800とZ505」のユーザーにもかかわらず試聴室にお邪魔するのは初めてでしたが、視聴もろくにせずに導入したマルチウェイのZ800と、BHBSのZ1000はどれほど異なるかを確かめたいというが本当のところでした。もっとも、Z800のユニットの組み合わせは沢山の使用例があり、類似のシステムについては視聴しており、予想を裏切らない音でした。しかしながら、今回の試聴対象であるFE168SSHPは、今までのオーバーダンピング系ユニットとはやや異なる設計と感じており予想が難しいだけに大変楽しみな視聴となりました。
従来のオーバーダンピング系ユニットの欠点は、やはりソースを選ぶ傾向が強いというのが個人的な見解で、個人的にもマルチウェイとフルレンジ系を使い分けてきた経緯もあります。
大山さん推奨音源では、定番のEaglesからスタートしましたがフルレンジらしい定位の良さを味わうことができました。なお、別の音源ですがスーパーツイーター無しでも試聴してみましたが印象としてはおとなしい感じになったような気がしました。
Foliaでは、オーバーダンピング系ユニットの応答の良さが、過去の同系列ユニットと同じように温存されておりました。
一方、音域、ダイナミックレンジ共に広大なソースの定番であるショルティのマーラーでは、従来の同系列ユニットより低音に強い印象を受け、この点ではZ800単独を明らかに上回っていると思います。ただし、Z800は音工房Zさんの売りである、ハイエンドスピーカーを低価格で再現という点では、コンセプトにより近く、マルチウェイに慣れた方はZ800が無難な選択になるかもしれません。
個人的には、マルチとフルレンジで揺れてきた経緯があり、二つ並べてどちらかというと結構困ったと思います。いずれにせよ、Z1000はフルレンジの良さを温存したまま、ソースを比較的選ばず広い用途に使用できるシステムに仕上がっていると感じました。
視聴音源(大山さん音源以外)
La Folia, Savall(AV9805)
BYE-BYE BERLIN, Marion Rampal(HMM902295)
Bach, 協奏曲集, Rachel Podger(CCSSA34113)
Mahler交響曲8番, Solti,ChicagoSO(PROC-2105)
Consolation, Kalafina(88765490662)
その他
スキルを要求するスピーカー
【Z1000-FE168SSHP】
今回は30分1人独占の試聴会大変ありがとうございました。あまり参加者が集まらないとのお言葉に甘えて3回目の試聴会参加を申し込ませて頂きました。前の2回はOMMF4関連でしたのと1人10分との制約のため、他のモデルの試聴はあっという間に終わってしまいましたが、今回はたっぷり聞くことができました。
今回のZ1000-FE168SSHPに関して試作機での試聴会でのレビューに、中高域のピークについての厳しめのコメント「高域の調整が甘いという印象が多かったです。」との点が気になり改善後の音、音工房Zのハイエンドスピーカーを実際に聴いてみたかったので楽しい時間でした。
私は工作は得意ですが、耳はごく平凡な還暦過ぎのオヤジで感想は個人的な主観が多分に入っていることをご容赦下さい。興味はあるが来られなかった方の参考になれば幸いです。
実際に見るとかなり大型です。まず最初に感じたのは確かに中高域に独特の特徴がある点です。「中高音域が出すぎている様に感じる」「中高域の煩さ、荒さ」など試作機で指摘されていた点は完全には抑えられてはいないと感じました。FOSTEXのホームページでは「充実した低域とカラーレーションの少ない素直な中高域の音質」と書かれていますが、明らかに素直な中高域とは言い難く、メーカーとしては販売戦略上からそう言わざる負えなかったのか、以前のモデルに比べれば素直な中高域なのかもしれません。昔?コーラルのユニットは高域がキツクて普通の箱ではいい音がしない、しかし、バックロードホーンに入れるととてもいい音がするという話を思い出しました。もしかするとここがこのスピーカーのポイントであり、良い面と悪い面が紙一重の使いこなしの肝なのかなと思います。大山さんは2021/08/07のブログに「やれることは全てやり尽くした」「フルレンジユニットをスルーで使う場合どうすることができない部分がある」と書かれていますので、ある意味このユニットの個性として捉えた方が良いのかもしれません。
大山さんはZ1-Livornoの開発経緯の中で次のように書かれています。
「805はボーカル系やジャズ系、単発な楽器等では音にベールが一枚かぶったような、そして音の抜けが悪くこもったようにも聞こえる場合もあります。しかし、オーケストラのような複数楽器が同時に鳴るソースになるとマイナス面を感じることは極めて少なく、
「805でなければうまく再生できない」というような最上級の評価になることが多々あります。B&W805の音は当初、弊社の求める音ではないと考えていましたが、特定のクラシックソースに関して明らかに音が優れていると感じていました。特定のソースの再生において半端ない実力を発揮するスピーカーはある意味弊社がやっているバックロードに近いものも感じ「どのようにしたらこのような音が可能なのか?」と興味を持つようになり音工房Zでは805を実験対象として様々な研究をしてきました。」
B&Wがクラッシックに特に合うように特定のジャンルに合うスピーカーが大山さんは好きとも以前どこかで書かれていたように記憶しています。Z701-Modena を聴いた時も確かに8センチのフルレンジ1発とは考えられない低域が出ていますが、私には箱の共鳴?音のような癖の方が気になりました。しかし、和太鼓のソースを聴いたときにはあたかもスピーカーが和太鼓(楽器)になったかのようで他のスピーカーでは絶対に聞けない鳴り方でした。
Z1000-FE168SSHPはトランペットなどは目の前で吹いているかのように感じる反面、徳永英明のボーカルは今まで聴いたことのない声質に感じます。今まで聴いた音工房Zのスピーカーは大体フラットに仕上げられており、どれで聴いてもいつも聴いている徳永英明の声なのですがこのスピーカーは別テイクの録音なのではと思ってしまうくらいの違いを感じました。この点は最後にもう一度書きます。
1台で聴いていると慣れてしまうので、Z1-Livorno を繋いでもらい比較試聴という形で聴き比べました。本来、価格の近いZ800-FW168HR との比較が妥当なのでしょうが、個人的に興味のあるZ1-Livorno でやらせてもらいました。image2のオーケストラ曲などではZ1000-FE168SSHP からZ1-Livorno に切り替えてまず感じたのは、Z1-Livorno はまるでサラウンドスイッチを入れたかのように左右にフワッと広がって面で鳴っているような感じででした。広がり感はあるものの団子状の箱庭的な鳴り方で、なんとなくこもり気味と云うか悪く言えば一枚ベールの掛かったモヤッとした感じがしました。前回Z800-FW168HR との比較の時も同様の印象を持ちましたので、Z1-Livorno の目指した音(雰囲気)なのだと思います。開発経緯の前出の中でも「805はボーカル系やジャズ系、単発な楽器等では音にベールが一枚かぶったような、そして音の抜けが悪くこもったようにも聞こえる場合もあります。」とありますので私の耳がおかしいのではないはずです。Z1-Livorno はコストの制約の中でどれだけB&W805Nautilus&805D3 を凌駕できるかというコンセプトの小型2ウェイスピーカーで、Z1000-FE168SSHPはコストの制約のないトールボーイ型でフロアタイプと云える大きさの大型スピーカーです。高級ユニットのフルレンジ+スーパーツイーターと云う構成、B&W802 や長岡式バックロードホーンタイプを対象に音を詰めていったという差が出ていると思いました。Z1-Livorno 単体ならよく纏まったスピーカーと感じると思いますが、Z1000-FE168SSHPは比べると異質と云うより異次元の鳴り方とでも云った違いを感じます。
最後に最初に触れた中高域の癖についてですが、うっかり2台の聴き比べに没頭しているうちに時間が来てしまい折角用意して下さった2ウェイネットワーク接続の違いは聴き洩らしてしまいました。YouTube に2通りアップされていますのでそちらでお聴き下さい。但し、ヘッドホーンでは定位感や臨場感が実際のスピーカーと違ってしまい分かりませんので、購入を迷われている方は幸い8月29日(日)にまた試聴会が開催されるようですので実際の音を聴かれることお勧め致します。
ここからは私の妄想ですがスピーカー側でもうやれることが無いとのことなので、もし私が買ったとしたら細かな調整のできるチャンデバを使った本格的マルチシステム駆動かグラフィックイコライザーできればアキュフェーズなどのデジタルのやつで挑戦したいと思いました。余分な装置を挟むのは厳禁のピュアオーディオ界では嫌われがちなグライコですが、アキュフェーズの会長もYouTube で「多少デメリットはあるがメリットの方が遥かに大きい、昔のグライコは音を悪くしたが現在のものは音の劣化も少なくお勧めする。」と云った内容のことをおっしゃられてれています。
残念ながらアキュフェーズさんのデジタルグライコでシステムを構築するとスピーカーとグライコだけで150万とハイエンドオーディオの価格帯になり庶民には高根の花ですが、楽器屋さんが扱うプロ用のグライコなら現実的な価格で一度は試してみたいアイテムと考えています。
レコーディング側で無加工の音源などほとんど存在しないことを考えると、再生側でも必要最低限の調整は必須ではないかと思います。オーディオ販売店では機械を次々に入れ替えてもらわないと商売にならないので、色々理由を付けて機械の入れ替えを勧めますが、部屋やスピーカー自体に原因があるのならいくらアンプ等を替えても根本的な解決にはならないはずです。最近つくづく思うのですが雑誌や販売店の情報は鵜のみにせず、自分の聴いた音で判断すべきだと。若いころは雑誌の情報に踊らされて今考えると滑稽なことを色々やった思い出があります。今ではYouTube 等でたくさんの情報が氾濫していますが、アクセスを増やさんがためと思える物も散見されます。音工房Zさんの試聴会では売り込みはほとんどありません。ブログの内容もデータを公表し自社に不利なデータでもきちんと公開してくれます。
今年のstereo ムック本は「オンキヨー製10㎝フルレンジ・スピーカーユニット OM-OF101」ですね、19日から発売されますが今年も開発されますか。変わったデザインの新技術のユニットですので、箱も何か新しいアイデアが盛り込まれることを期待しています。
バックロードホーンとしてはとても高い完成です。
【Z1000-FE168SSHP】
私もバックロードホーンを製作したり、他の方の作品を聞いていますが、ダクト付きのバックロードホーンの威力をあらためて認識しました。バックロードホーンにありがちな洞窟音のような制動の効かないボーボー音は皆無で、音をのびやかに細かい表現を発揮し、全体域に渡りシャープな再生音は、メーカーの高価なマルチウェイシステムには絶対に無い、躍動感あふれる生々しい本来の音楽を表現していました。Fostex FE168SS-HPのユニットの魅力を極めて高度に引き出していることが良くわかりました。Fostexのユニットの進化ぶりもよくわかるものでした。かつてのFostexオーバーダンピングユニットは耳に突き刺さるような不快な高調波歪があり敬遠していましたが、その様なマイナス要素もほとんど解消されていることも認識できました。少し残念なのはコロナ下で限られた時間内での試聴であったことでした。
まあいいと思います。
【Z1000-FE168SSHP】
Z1000-FE168SSHP聴かせていただきました。スーパーツィーター付きで。
TOTOのAfricaは、自宅でよく聴いているせいか感動のような驚きはなかったのですが、まあいいんじゃないのといった感想でした。
マルチウエイ化した場合も聴かせていただきました。気のせいかもしれませんが、音がきめ細かくなって聴きやすくなった感じがしました。
ベートーヴェンの交響曲3番も聴き、奥行きがあっていいなと思いました。
キット販売されたら購入したいと考えております。
ありがとうございました。
マルチウエイ化
迫力満点のBHBSと感じたがもう少し聴いてみたい
【Z1000-FE168SSHP】
Z1000-FE168SSHP+T90A-SE
2階の視聴室に入った時CD再生中であり、一瞬すごい音がするスピーカーと感じた。その後いろいろな音楽を聴くとちょっと低温が出過ぎでは感じ出した。T90A-SEが高温域で頑張っているためか中音域が思ったほど前に出てこないように感じた。これは音量のせいかもしれないが長時間聴いていると疲れてくるのである。もう一つ音源はCDであったがLPを聴いてみたとも思った。今回の視聴会は自分の持っているZ800-FW168HR+Z505-Trebto+Z501との比較であったが全体のバランスでZ800が良いと感じた。もっとも30分強の視聴時間であったので評価には時間が短いのでもう少し聴いてみたい。そのためには完成品はちょっと高いのでキットを購入するしかない。Z505を作った時大きさ、重さで苦労したが、今回のZ1000はZ500以上の30kg超の重さと聞き躊躇しているところである。
引き締まった低音、広い帯域、シャープな音像、個性的なボーカル
【Z1000-FE168SSHP】
・今回の視聴会は、昔から憧れであった16cmフルレンジ製品の視聴会でした。
このような機会を設定していただき、音工房Zさんに感謝いたします。
・試聴会は、準備していただいた視聴時間は30分でした。
時間割は、前半は、音工房Zさんが準備した音源、後半は持ち込みのCDでの視聴でした。
前半は、様々な音源を短時間で切り換える方式で行いました。
いずれの音源も、破綻無く、きれいに再生されていると感じました。
・後半は、持ち込みCD4曲での感想です。
音の比較は、私が長年愛用している10cmフルレンジ・Z1000-FE103Solです。
これは、リアル感と抜けの良さは抜群ですが、抜ける周波数帯域があるのが弱点です。
①REBECCA Ⅳ・Hot Spice
Z1000-FE103Solで聞こえにくかった、ベース音の響きがしっかり聞こえ、期待通りでした。
女性ボーカルは、少し硬いイメージで、滑らかさが後退と感じました。
②SOUTHERN ALL STARS・NUDEMAN・思い出のスターダスト
男性ボーカルとバックコーラスが、きれいに分離し、かつクリアに聞こえ、期待通りでした。
③KENNY BARRON TRIO・THE MOMENT・ Fragile
ピアノ、ベース音は、クリアで抜けがよく、期待通りでした。
④CARMEN MAKI & OZ LIVE・Image Song
臨場感は十分で、期待通りでした。
女性ボーカルは、声質と合って、きれいに聞こえました。
この曲で、スピーカーを一時的に、Z1-Livornoに切り換えてみました。
すると、音場がスピーカーの左右に広がり、音に包み込まれ、とても聞きやすくなりました。
また、Z1000-FE168SSHPの戻すと、音場はシャープになりました。
聞きやすさでは、Z1-Livornoはとても魅力的でした。
以上をまとめると、私が感じた、Z1000-FE168SSHPは、
引き締まった低音、広い帯域、シャープな音像、ボーカルは10cmフルレンジに譲る、
となります。
・今回の視聴は、Z1000-FE103Solの弱点のカバーの確認が目的でしたが、
新たな弱点も感じました。
それを勘案しても、憧れの16cmであり、また、
情熱溢れる大山さんを筆頭とする音工房Zさんの製品であることから、
Z1000-FE168SSHPに期待したいと思います。
以上となります
わからない。
z1000 fe168sshpを試聴させていただきました。前作と音の傾向がちがうため、判断しかねます。発注はしましたので100時間使用してから再レビューいたします。
高級アンプ・プレーヤーで鳴らしてみたいが、置き場所がない
【Z1000-FE168SSHP】
最近までスピーカーはINFINITY Renaissance 90、アンプはDENON PMA-S1、CDプレーヤーはTEAC VRDS-25xsでしたが、年齢から重いコンポは扱いかねていたところ、ステレオ誌などで作例を発表されている浅生昉氏のFostex FF105WK用ダブルバスレフのキットを組んでみて、Renaissance 90に勝る点もあるコストパホーマンスの良さに驚き、このようなスピーカーに興味を持ちました。
閉店した二子玉川エクスペリエンスのフォステクスショールームには何度か行って、小澤隆久氏作のFE208-solバックロードホーン(無線と実験2017年11月号の作例か)の音に感激したりしましたが、CDプレヤーとアンプはアキュフェーズでした。
現用機種はCDプレーヤーDENON DCD-2500NE、アンプは安価で軽いのが取り柄のFX-AUDIO- D802J++等の中華アンプに愛想が尽きてMarantz NR1200、スピーカーは作りかけの箱を数組、完成品は音工房ZのZ1000-FE103Aのみ。クリーン電源としてVOLT AMPERE GPC-TQ。
私はクラシックを聴くので試聴には
① ショルティ指揮リングのハイライト CD(著作権法改正前の合法コピー版)
② SHM-CDの宣伝サンプル集「これがSHM-CDだ!」 UCCG-9869 SHM-CD
③ ショルティ指揮マーラー交響曲8番 PROC-2105/6 SACD(タワーレコード限定発売品)
の3種を持参しました。
試聴日は8月5日でしたからZ1000-FE168SSHPは完成品か、極めて完成品に近い状態だったと思います。
試聴はFE168SSHPをフルレンジにしT90ASEをスーパーツィーターにした設定と、コイル入りのネットワークを挟んで2ウェイにした設定とを聴き比べました。
CD① 有名な録音ですが、その中のラインの黄金に雷の表現として金床をハンマーで打つ金属音があり、これがちょっとしたことで大きく音が変わるので、私はオーディオチェックに使用しています。ケーブル類やエイジングによる音の変化が良くわかり、アンプなら電源を入れた直後と30分程使った後でも大きく違います。キーンと鋭く澄んだ金属音なら合格、鈍く濁って聞こえたら落第と決めています。
これをフルレンジの設定で聴いたのですが金属音になりません。そこでネットワークを通した設定にしたのですが更に悪くなりました。T90ASEなら余裕で金属音が出るはずですから原因は他にあるでしょう。私は、試聴室のスピーカーケーブルが長いのが気になりました。
CD② ベーム指揮モーツァルト・レクイエムの合唱では、生で聞く合唱の声はドライで固い音なのですが、せっかくフルレンジでは出ている固さがネットワークを挟むと柔らかくなり、明らかに原音から遠ざかった音になりました。絵に例えれば写実派から印象派になったとでも言いましょうか、私は写実派なのでこのネットワークは不要です。
CD③ フルレンジ設定だけを試聴したのですが、ソプラノの声の伸びが足りません。原因は①の金属音と同じでスピーカー以外にありそうです。しかし、パイプオルガンの低音は見事。これは使用したアキュフェーズのパワーアンプの力でしょう、中華安物アンプからは出ない音だと思います。
残念ながら我が家には置き場所が無い(未組立の浅生昉氏作例FE208-solキットあり)のと、スケール感と低域の量感を除けば使用中のZ1000-FE103Aと大差ないと感じたので購入は保留しますが、これは試聴室のCDプレーヤーがDCD-1600NEだったのが大きく影響していたかも知れません。DCD-2500NEと聴き比べた1600NEと同じ不満を感じましたから。この二つは大差がなさそうな事を言っている評論家がいますが、大きく違います。それにしても、オプションの専用台は見るからに音が良くなりそうです。
エクスペリエンスのショールームではアキュフェーズの高級器で駆動したFostexのユニットが、どれも良い音を出していましたから、高級器で鳴らしたときのZ1000-FE168SSHPを、あの小澤氏作のFE208-solバックロードホーンや浅生昉氏作例キットと比べたらと思うと迷います。置き場所さえ在れば・・・。
音工房Zさんにお願いですが、スピーカーキット付属の内部配線ケーブルも悪くはないが、オヤイデ3398シリーズに交換すれば違いは出るので、完成品も配線ケーブルを指定できたりユーザーが交換できる仕様にしてくれるとありがたいです。
試聴会の感想
【Z1000-FE168SSHP】
BHBSがどんな音をだすのかに興味があって、参加しました。
久しぶりにオーディオを始めて、1年もたっていない者の感想です。
音工房Zさんの広告を偶然見たことから、Z800-FW168HRを購入してみました。今回はZ800-FW168HRとどんな差があるのかも知りたいとも思いました。
Z1000-FE168SSHPの第一印象は音が前にでてくるというか、聞き手に突き刺さってくる印象です。フルレンジを聞き慣れている方には当たり前の感想かもしれません。これが定位感がるということなのでしょうか。 他の方も書いていらっしゃいますが、ジャズのピアノにはとても好印象を持ちました。 クラシックを聞いてみると音の広がりがあまり、感じられません。
Z800-FW168HR+Z505との組み合わせでは鋭さが軽減し、広がり感が増しました。表現が適切かはわかりませんが、薄くて見透かせるような布を通して聞くような、薄いベールをまとった女性を透かし見るような感覚です。これもなかなか悪くない、広がり感もあり、好みです。この組み合わせはクラシックの方が聞きやすいと思います。
スピーカはジャンルに得意、不得意があることを認識させられました。
Z1000-FE168SSHPとZ800-FW168HR+Z505とでは高音域の違いがあるのではないかと大山さんのお話でした。4kHzの音が聞きにくくなっている年寄りですが、Z1000-FE168SSHPにネットワークを入れた接続があるというので、聞かせてもらいました。これにはちょっとびっくりの効果がありました。ネットワークなしに比べて、とても聞きやすくなった上に音が前にでてくるという感じは変わりません。
これまで、BHBSの音って、どんなものかと思っていました。今回Z1000-FE168SSHPの試聴会に参加して、BHBSに興味が湧いてきました。Z1000-FE168SSHPフルレンジにネットワークを入れてみるのも試してみたくなりました。
外観のデザインと質感、フルレンジでありながら広帯域で低域の量感もスケール感もあるハイクオリティ
【Z1000-FE168SSHP】
8月7日の試聴会に行って参りました。
このコロナ禍の中、感染力の強いインド株の脅威にさらされる中、一人ひとりの試聴としてできうる限りの感染対策をしていただいたことに、感謝と敬意を表します。
さて肝心なZ1000-FE168SSHPの試聴結果ですが、音と外観のクオリティの高さにまず目と耳を奪われます。
毎回、音工房Zの試聴会レビューで良いことしか書いてきませんでしたが、決して同社の回し者ではなく、それぞれの新作に驚きと感動を受けるからです。
毎回試聴会の前に、持参するCDを我が家で一番好ましいシステムで聴いてから試聴会では記憶した音と比較するのですが、今回はその準備ができずいきなり試聴会に臨んだので帰宅後に我が家のシステムで聴きなおしました。そのため試聴会で誤った発言をしたと後悔しています。
Z1000-FE168SSHPはソースを選ばないオールラウンドで持ち味を発揮できるスピーカーシステムという印象です。低域は鬼太鼓座の大太鼓の皮鳴りが見事に表現できる、量感もありながら締りのある低音です。
中高域は主にボーカルでキャラクターを見ますが、T90A-SEホーンツイーターが出しゃばらずその存在を感じさせないながら、しっかりとスパイスを効かせています。
カレンカーペンターの歌声が、その僅かにハスキーさのある部分が魅力的に表現されます。
ホーンツイターなので突き刺さるようなブラスの音を少し期待したのですが、準備不足でそれを確認できるソースを用意できませんでしたが、Jazz系のソースで過不足なく表現していると感じました。
突き刺さるようなブラスの音を感じるスピーカーはその高域がソースを選ぶことになりオールラウンドで楽しむことができませんので、よく吟味され調整されたのだと思います。試作機で指摘されたという高域の煩さは感じません。
<試聴で使用した音源>
1.鬼太鼓座 「三國幻想曲」
2.Cross wind(中川昌三) 「The Sidewinder」
3.My Classics!(平原綾香) 「Jupiter」
4.自己ベスト(小田和正) 「言葉にできない」
5.THEN&NOW:Christopher Hardy(tga) 「Alligator Overdrive」
フルレンジの良さを保ちつつ、フラットな音作り。
音像はスピーカーより少し前に表現され、16㎝ユニットと思えないスケールで聴かせてくれます。
エンクロージャーだけで40万弱の価格、それに高額のユニット。
しかし、このクオリティで高級感のある外観の佇まいは破格なのだと納得です。
心から欲しいスピーカーですが、我が家の財布の紐を握るカミさんの説得は厳しそうです。