Z502 レビュー総合
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Z502 お客様投稿レビュー
期待通りの測定結果
新しく構築したリスニングルームのサブSPとして使用するYAMAHAのPA用SP:S115ⅴの
最高音域が物足りないので「Z502」を加えました。その経緯と結果を報告します。
メインSPがあまりにも優等生で、それだけでは面白くないので、長年憧れ続けた「高能率、15インチウーファー+コンプレッションドライバの2Way」というシステムも欲しくなり、市場を見渡したところ、YAMAHAのPA用のSPであるS115ⅴという機種を見つけました。選定理由は能率が99dBでありF特が素直であることです。
メインSPはGENELEC 8361A というDSPを内臓し、測定・音場補正機能を実装した純プロ用の同軸型3wayのモニターSPです。これに比べると、YAMAHA S115ⅴは最高域が物足りません。そのため、能率が100dB程度のスーパーツイーターを探していたところ、ちょうど良いスペックの Z502を見つけました。
わたくしはどのように整った視聴環境であっても、やはり電気的な補正は必要という考えです。
GENELECにはGLMという非常に洗練されたソフトウエアで音場補正が出来るDSPが内臓されていますが、YAMAHAはごくシンプルな2WayのパッシヴSPなので、外部補正する必要があります。
わたくしの部屋では補正用のプロセッサとしてアキュフェーズのDG-68を採用しました。
まずリスニングポイントにおけるDG-68で音場補正したYAMAHA S115ⅴ単体の実測周波数特性を示します。添付したS115V FLAT 1st.trial と表示されているスペアナグラフです。
次にリスニングポイントにおけるYAMAHA S115ⅴにZ502 をパラ接続した実測周波数特性です。
同じくDG-68で音場補正した結果です。S115V +STW mat+1Wall と表示されているスペアナグラフです。
F特測定の不安定要素を考慮に入れても、30Hzから20kHzまで見事にフラットになり、リスニングポイントにおけるほぼ理想的な特性に収まります。Z502はS115ⅴにまさにうってつけのスーパーツイーターと言える測定結果です。
なお、STWの設置方向はレーザー測距機を用いて、指向軸中心がリスニングポイントに正確に向かうよう調整しました。前後の位置決めはピンクノイズを再生しながらスペアナでリスニングポイントにおける最高域が最も高いレベルになる位置に固定しました。Z502 の内臓ATTはフルアップです。
Z502 を加えたS115ⅴの試聴結果です.
最も分かりやすい結果としては、少々意外かもしれませんがVo.があげられます。
人間の声の基音の中心は大体100Hz~500Hzあたりで、ハリ、ツヤを感じる帯域は2~5kHzあたり、子音や擦過音などの成分は8~12kHzあたりに分布しています。この子音、擦過音辺りの再生が明確になるためでしょう。歌手の唇、舌、口全体の動きがより明確になります。それと同時にバックの演奏との分離が際立つことで、手前に浮き上がって聴こえるので、定位もより明確になります。特に近年の、超近接マイクによるVo.録音ではその効果が顕著です。
もちろんフルオケでも、ヴァイオリンのフラジオレット、金属系打楽器の余韻、さらにはいわゆる音場感、ホール感に係る成分が増えるためでしょう、奥行が出る印象です。
これは親SPが15in.低音ユニット+ホーンの2Wayという、最高音域まで再生できていないシステムにアドオンしたため、良い結果になったのかもしれません。もともと優秀なツイーターを備えたSPに加えた場合はこのような結果になるかは分かりません。
今後さらに良い結果を求めて、Z502を単独のパワーアンプでバイアンプ駆動、さらにはチャンネルデバイダーを使用してより急峻な減衰特性でクロスすることも試みるつもりです。
リスニングルームの仕様、システムは以下の通りです。
メインシステム CDトランスポート : LUXMAN DP-07
サンプルレイトコンバーター : Assemblage D2D-1
デジタルボリュームコントローラー : RME ADI-2 Pro FS R Black Edition
スピーカー : GENELEC 8361A フルデジタル接続
サブシステム デジタルEQ :アキュフェーズ DG-68
プリアンプ : LUXMAN C-9
メインアンプ : LUXMAN M-10 アキュフェーズ P-5000
スピーカー : YAMAHA S115ⅴ + Z502
リスニングルームの形式は「石井式リスニングルーム」で、吸音率は14%、内寸は石井式の黄金比を忠実に再現。 それに加え、スタジオ構築、モニター環境調整作業の経験から得たノウハウを加えてあります。広さは芯々で21畳なのですが、吸音層を欲張ったので実質内寸は約19畳弱で、内容積は131立方メートル。前方から後方に向け、6度傾斜させた天井の最大高は4.6mあります。リスニングルーム内は、設置してある全ての機器も含め、ほぼ完全に左右対称になっています。ちなみに計画当初より、横長使用です。
なんとなく物足りない感じの音がすっきりして聞きやすくなりました。
音源:CDをUSBメモリにコピーしてからmarantz HD-DAC1に挿しています。
クラッシク,ジャズ,最近の若い人が聞くような和製音楽~なんでも聴きます。
AMP:ロシア製の管球を挿したSV-300BE(電源/ヒータ回路にコンデンサ追加)
ウドホーン:TD-4001, トランス式ATT(GA-300/TANGO)
LCネットワーク:空芯コイル, バックロードホーン:TL-1601b
フルレンジスピーカーの高音質化に必需品
昔からフルレンジスピーカーの自然な音が好みで数年前から音工房さんのZ501を追加して楽しんでいました。近年ジャズを聴くことが多くなり評判を聞きアメリカのオーディオニルバーナのsuper8という20センチフルレンジユニットを昨年入手しましたがこのSUPER8は能率が97dbと高すぎてコンデンサーを変更してもZ501ではトウィーターの効果は得られませんでしたのでやむなくZ502を購入した次第です。1週間経過してみてZ502がフルレンジの良さを損ねることなく楽器やボーカルが自然で滑らかに感じられるようになり満足しています。かわいらしいZ501と比べサイズも重量もはるかに大型で視覚的にも安定感があります。なお使用している主な機器はアンプがSONY製の TA-A1ES. USB/DACが TEAC製の UD-505 +CG-10M.オーディオサーバーが IO DATA製の SOUNDGENIC RAHF S2HGなどです。
桑田佳祐が立ち現れてくる感覚が新鮮❣
z800-FW168に502をセット
「いつも何処かで」桑田佳祐 z800単独ではどこかモノマネの桑田佳祐の感じがして【彼の声質がそうさせるのかモヤッとした感じ】たものが生まれ変わって現れた。他のボーカル曲アデルなどでも感じられた。
最高のスパイス
11月23日(祭日)待ちに待ったZ-502Ver2が我が家に届きました。
はやる気持ちを抑えて慎重に接続。
まず、音出しの感想の前に使用ピーカーの紹介をいたします。
我が家メインのスピーカーはZ703+マークオーディオMAOP7です。
本来はZ703はFOSTEXーFE108SSHP専用の箱ですが、
どうしてもFE108の音が好きになれずMAOP7使うことにいたしました。
結果、予想通り低音の過多のスピ-カーになり一か月余り低音と格闘することになりました。
しかし大山さんのスピカー追及道のブログを熟読しながら調整した結果、
低音のパンチ力が若干弱いながらも中高音の綺麗な響きのスピーカーを作ることができて満足しています。
だがやはり10㎝フルレンジ一発では高音域の艶ややかさ、糸を引くような伸びがやや足りない気がしたのでZ502を購入することにいたしました。
【音出しの感想】
音出しに選んだCDはベートーベンのトリプルコンチェルト:バイオリンとチェロとピアノの協奏曲で奏者はバイオリン/ソフィー ムッター・チェロ/ヨーヨーマ・ピアノ指揮/ダニエル ボエンハイムの巨匠3人.
この作品は3人のソロが入れ代わり立ち代わり演奏される合間をオーケストラが鳴り響き
時には3人がジャズセッションのようなバトルを演じるスリリングでユニークな曲で私の
お気に入りです。
音の印象ですが、もともとMAOP7はかなりの高音域まで出ていましたがややザラついた感じで今一歩でした。Z502を加えるとザラつき感がまったくなくなりバイオリンの音が
シルクのように滑らかで光沢感のある音に変貌したのに感動!
外にもチェロの高音が明るく軽やかになり又やや引っ込んだ音だったピアノが前にでて来て高音がキラキラした感じになり思わずウットリ、後はやや埋もれていたオーケーストラのバイオリンの音が明瞭に聞こえるようになったのでびっくり大感激。
もう一枚のCDはカールリヒターのパイプオルガン演奏のバッハ。これは音が部屋全体に広がりすっぽり包まれるような感じ。オーディオに関心のない妻の一言が「まるで教会で聞いてるみたい」本当にリアルな音です。
【総評】
一言でまとめるとZ502はスピーカの音を格上げする秘伝のスパイスです。
【システム】
アンプ:PSAudio製 /Stellar Strata
CDプレーヤー:マランツ/CD6006
レコードプレーヤー:Trio/KP700D
コンサートホールで聞いているような雰囲気にしてくれます。
音工房さんとのおつきあいは、4年ほど前にZ800-FW168HRS(V3)とSPスタンドの完成品を購入したのがきっかけで始まりました。
その後、Amazonで販売のスーパーツィーターキットやZ103音響パネルA、Bを追加しました。部屋は、2階のいびつな空間であるため、Z103音響パネルの配置を何度も変更しては試聴することを繰り返し、なんとか音像がセンターに整い心地よい環境にすることが出来ました。
Z800は、AV(5.1chサラウンド)とピュアオーディオのメインスピーカーとして、LUXMANのSP切り替え器で切り替えながら使用しています。その音質と質感の高さには満足しておりましたが、更に音場を豊かにするデバイスとしてスーパーツィータZ502を追加することにしました。
Z502は、Z800の上に縦置きとし、アッテネータは4の位置で使用しています。
Z502を追加してびっくりしました。音場がより豊かにリアルになり、楽器一つ一つの音が明確となってコンサートホールで聞いているような雰囲気にしてくれます。今までにあまりピンとこなかったCDもまた聞き返したい気持ちになりました。
また、Z502には、滑り止め&制振パッド8個が付属するようになりました。このパッドはZ800の上にピタリと張り付いて良い感じです。先日、震度3の地震がありましたがZ502がZ800の上でズレることはありませんでした。(パッドはAmazonでも販売され始めましたね)
スーパーツィータZ502の効果を実感
スーパーツイーターの記事を読んでいるうちに欲しくなり、Z501にするのか、Z502にするかで悩みました。
Z501でも十分と考えておりましたが、Z502のリボンツイーターの方が大きいので単純に聴取する範囲も広くできるだろうと勝手に考えて、Z502を選択しました。
高音が聞きづらくなっている年寄りでも違いが分かるかが一番の懸念点です。
音工房さんの開発経緯を読むと「音の変化は超高域だけではありません。」とあります。本当かいなと半信半疑です。まずは聞いてみなくてはと、音を出して確かに違うなということが分かりました。年寄りの耳でも聞き分けられてホッとしました。
Z800-FW168HRとZ505の音でも十分に気に入っていたのですが、Z502を追加することで全体がふくよかになり、表現に豊かさが増した感じになります。記憶している音に近づいてきている気がしています。
たとえて言うなれば、これまでは絹のような肌触りの音を聞いていましたが、ビロードのような肌触りの音になったのではないかと思います。上手なたとえとはいいがたいと思います。
スーパーツイーターの効果ってこんなにあるのだと実感しました。「超高域だけが改善されるだけだろう。」という認識が一掃されました。
なお、聴取領域が拡大するであろうということで、横置きで使っています。
記事の中で周波数特性が広域や低域でも変化しているというので自分でも測定してみました。高価な機器は買えませんので、iPhoneのアプリを使って測定しましたので、信頼性は低いかと思います。PCからピンクノイズを発生させ、アプリで測定したデータを見ると確かに高域に変化があります。数回測定してみても同じような結果となり、測定した波形を見るだけでZ502の有無が分かります。記事の内容はなるほどと納得させられました。2kより高域に変化が見られます。残念ながら、低域は和室だからか、測定に問題があるのか波形からは明確な変化が分かりませんでした。
音工房さんの記事はきちんとお調べになって、書かれているのが分かり、好感が持てます。
もう、Z502を切り離して聞くことはありません。
どこで歌っているかが分かる定位感
和室で聞いており、吸音がすごいのだろうと思っており、Z103を購入しました。Z103 Aを2セットとZ103 Bを2セットです。
Z103 Aをスピーカーの背面と横に、Z103 Bを聴取位置に正対するようにスピーカーの横に設置しました。もちろん大山さんのレポートを参考にしました。(写真にはスピーカーの背面に設置したパネルはわずかしか写っておりません。)
Z103を設置して一番のおおきな違いは定位感が増したことです。ヴォーカルがどこに立って歌っているのか生々しくわかります。オーケストラの楽器位置が手に取るようにわかりやすくなりました。音量も若干大きくなったのではないか感じました。気のせいかもしれません。
いままでは和室で音が吸収されていて、定位感があいまいになっていたのではないかと思います。
とにかく、音響パネルの効果を実感した次第です。
当初はパネルの有無の違いを確かめようかと思いましたが、撤去と設置が思いのほか大変で時間がかかり、あれ、こうだったかなとか記憶があいまいになり、諦めました。
組み立てはZ800の時に購入したクランプを長ナットと長ねじを追加して、締め付けられる範囲を広げて使用しました。
Z103 Aは蝶番で連結してスピーカー背面と横に設置して、Z103 Bは木枠を自作し、足をつけて自立するようにしました。
「聴こえないはずの音」が。
スーパーツィターZ502をZ800-FW168HRに追加しました。
FW168HR単独でも十二分に臨場感のある音楽を楽しんでいました。何故、追加したかといいますとその前にスーパーツィターZ2501を繋いでいる時にこんなに音の奥行というか瑞々しい説明しきれない音楽が耳に届いていました。そこで、バージョンアップしたというZ502を導入した次第です。
先ず追加して感じたことは、もうZ502を外して聴くことが出来ないということです。その他、私は主にジャズを聴くのですが聴いているうちに心地よさから居眠りをしていることも多くなりました。よく年齢を重ねると超広域の音が聞こえないといわれていますが、まさに、「聴こえないはずの音」が聴こえてくるような気がするから不思議です。きっとこれが空気感というものだと思います。
特にオーディオマニアではありませんが、スピーカースタンド、スピーカーカーケーブル、インシュレーターには気を使っています。Z502には黒檀のインシュレーター、オヤイデのスピーカーケーブルを使っています。
使っているオーディオについて
ラックスマンプリメインアンプL507U
ラックスマンSACDプレイヤーD-06
トライオードプリメインアンプ。プリアンプ、CDプレイヤー
派生音再生の重要性
他のユーザーさんのレポートを読んでみると、STWを使用した印象として、超高域が伸びるというより、雰囲気や立体感が増した、というコメントが多く見られますし、私も同じ印象を受けます。これは何故なのか、自分なりに考察してみました。
弦楽器の調弦をする時、隣の弦と同時に重音で5度(または4度)を合わせますが、5度をピタゴラス的に(周波数の整数比で)正確に合わせると、低い方の弦の1オクターブ下が差音として鳴るのが聴こえます。原理的にはもちろんそうなのですが、下手な奏者ではなかなかそうはいきません。これは、実は数字上の周波数の差が技術的な問題で聴こえにくくなることを意味しています。スピーカーの世界ではよく倍音のことだけが議論になりますが、現実は正しく高次倍音が鳴っていないと、差音、倍音との差音…(=派生音)も正しく聴こえにくくなる。もっと言うと、可聴範囲外までスピーカーが鳴っていないと、派生音として聴こえるはずの可聴範囲内の情報量も少なくなる、または情報にエラーが生ずる、と私は考えています。(CDというメディアが初めて登場した頃にも、似たような議論がありました。)この辺りは作曲家のヒンデミットが「作曲の手引」1という著作で詳しく書いています。(あまりに詳しすぎるので読んでいく途中で頭がクラクラするほどです。)
音工房Zさん主催の試聴会で体験したZ501とZ502の裸状態の比較については、Z502単体の再生帯域が可聴範囲までよく広がってしかもその中で音と音との関係が繋がっていることがわかりますし、音圧もかなりあるように思えます。それに比べるとZ501の方は、「音を並べている」 ような詰まった感覚を覚えます。(あくまでも比較すると、という条件でですが。)
次に通常のシステム+Z502有無の比較試聴については、同じ音源をZ502無しで聴くと、音程が若干ですが下がったような錯覚を覚えます。これは、先ほど述べた差音の周波数がずれてしまったからかもしれません。Z502有りですと、可聴域の音色に細かなニュアンスが加わります。ただし、必ずしも艶がある方向というわけでは なく、原音はこのようだと想像できる音色に近く思えます。また、距離感も立体的で、奥行き、音場の空気を感じます。普通なら雑音のように聴こえる音にも存在感があり、情報量の多さがよくわかります。 これらは、Z502を購入後、自宅で試聴した印象と同じです。
という訳で、耳に至るまでの伝送経路の音域は可聴範囲を超えて広い方が原音を忠実に再現しやすい、ということが体験できるSTWだと私は思います。
(使用機材:conrad-johnson PV-5/MV-50, Pioneer PD-70, Z800-FW168HR(V2.5)、ソース:色々)
1 https://www.amazon.co.jp/作曲の手引-1953年-パウル・ヒンデミット/dp/ B000JB8DEK