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Z503-Woodhorn1 レビュー総合

4.0
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Z503-Woodhorn1 お客様投稿レビュー

ホーン 採用 ようやく納得

Rated 4.0 out of 5
2024年1月9日

当初、3穴アダプターを4穴に改造してBIANCO-44CD-PKを取り付けましたが、うまくセンターが合わず4穴アダプターを入手してスッキリ装着。

自作LCネットワークでLCをとっかえひっかえしアッテネーターを微調したものの納得できず、

FOSTEXのチャンデバEN15を入手、中華アンプでマルチ化して納得!

 LC、ATTのネットワークより安上がりで音も歪感が少なく自然なつながりで安心して音楽鑑賞です。交響曲などの楽器の分解能も良くなった感じです。

 私の場合、低域と高域の接続は逆相接続のほうが良かったです。簡易F特測定でもフラットでした。正相接続の場合は1000HZあたりにピークが生じました。できればもう少し高性能なチャンデバで使い勝手の良いシステムに仕上げたいですね。

山田 昌吾

大山様ご依頼の使いこなし記事です

Rated 4.0 out of 5
2023年9月5日

135L 程度の 38cm ウーファー 用箱を試作されている様なので,小生の類似事例をお報せしたら,こちらに情報を挙げて欲しいとのことでしたので. 小生の Z503 の使いこなしを公開します.

1.ウーファー3機種と 135L 自作箱

箱の外寸は 923H x 476W x 438D ですが,補強を徹底し,ダクトも t18 MDF なので,実効内容積 135L 程度です. MDF 突板貼り 水性ステイン仕上げ で,ユニット周辺だけ39mm で,フロント下部,天板,側板 は 21mm,裏板と底板は 18mm ですが,徹底補強. 特に底板はダクト下部と底部袴(w70 ロの字型)と合わせて 36mm から 54mm の部分が大部分です. 内部補強は,測板x2 とフロントと裏板を連結する t18mm 円の字くり抜きフレームAと,側板x2 と天板とフレームAを繋ぐフレームBで強度十二分で,通常の補強桟も側板と前後を連結する様にしました, 天板中央後部はドライバーが載るので 39mm です. 吸音材は熱帯魚水槽用フィルターを,側面片側と天板と裏板に貼付け. 後述の重量増加のため,鉛板を内面下側と底面袴内部にプチル+ネジ止め.

ウーファー装着前で55キロに成りました. ダクトは 10cm x 16cm 角型で長さ 16.1cm ですから,計算上の Fd 約36Hz で,床に一番近い正面下部開口なので,実際は Fd 34Hz 位なようです.

ウーファーは,借用品と時前物で3種類. JBL 2235H (Mts 155g), 2226H (99g), Technics 38L100 (119g) です.

借用品の有名機種 JBL 2235H は一聴しただけで不採用. 悪い意味での重低音(音域で言う重低音でなく鈍い方)で,JBL 4343 の様な 4 Way 向けには良いかもですが,¹” ドライバーに繋ぐには音色が繋がりません. 同傾向な設計の 2231A が音工房Zさんでの試聴会で評価が高かったのは不思議です.

Technics 38L100 は知名度低いですが,現役当時に聽いて印象よかったので,ヤフオク調達. 3 Way で 中音部 (Yamaha NS-1000M 中音 JA-0801) とリボン Pioneer PR-T7Ⅲ のベリリウムコンビとの組み合せなら,これを採用かと想った程,25Hz-40Hz も筋肉質で良い感じでした, ですが,コンプレッションドライバーの速度感には今ひとつ追い切れず,今回用途には次点でした.

JBL 2226H は強靭ながら軽量な振動板の,どちらかと言うとPA用途ですが,ドライバー中音の速度感を超えるのは無理でも,良く追随, 40Hz 以下が 38L100 比で見劣りしますが,ベースやドラムの基音は 50Hz 位までなので,ウーファー は 2226H 確定.

ドライバーは,JBL 2420, ブラジル新興系 PRV Audio D290Py-B, Technics 45D100 を比較. 45D100 は,数カ所耳障りな音を出す箇所があり,却下. D290Py-B は意外なくらいに良かったです. 但し,如何にもコンプレッションドライバーと言う鳴り方とは方向性が異なり,ソフトドームミッドみたいな印象. 「62歳で耳が老化し始めており,耳が完全に駄目になる前に一度は本格的なホーンシステムを書斎に入れたい」と言う小生の動機では,特典低いです. プラ系振動板なのでエージングが進めば,ますます求めていた音から遠ざかりそうなので,次点にします. 但し,20代半ばの子供達や52歳の家内の耳では,D290Py-B がベストだった様です.

JBL 2420 は,十二分にエージング終えてるが老化は未だの程良い所なためか,悪い意味でのホーン中域の音でなく,耳障りな音を出す帯域は皆無. それで居て,切れ味はホーン中域に期待するそれで,気に入りました. 但し,NW コンデンサーの質には驚くほど神経質です. 幸い,16Ωで,通常の8Ωユニットの半分の値のコンデンサーで済むので,全て箔コンと言う贅沢をしてます. それと,超高域は明らかに頭打ちですが,これはスーパーツイーター追加すれば良いです.

スーパーツイーターは,暫定で手持ち遊休品の Yamaha JA0506 使用中. 音質は絶品なのですが,ハイエンドが頭打ちなのは残念. 現行品で言うと,Fostex T925A 辺りに換装するかと悩み中です.

上記構成用ネットワークは下記の通りで確定です.

2226H LPF ; 833Hz -12dB/Oct (コア入りコイル 2.4mH & フィルム 15μF)

2420 HPF : 1441Hz -12dB/Oct (箔コン 4.46‐3.9 + 0.56-μF & 空芯 2.7mH)

ATT : -9.1dB 固定抵抗ラダー型 R1=10Ω & R2=8.2Ω

LPF : なし

0506 HPF : 0.33μF or 0.47μF で低域カット兼アッテネーション

音工房Zさん推奨 2231A & 2420 用とは似ても似つかないですし,教科書通りの定数からもかけ離れてまが,小生の測定とヒアリングで決めた値で,これで実効 1200Hz クロス位になります.

2226H と 2420 どちらも,希望するクロス 800-1500Hz 近辺が盛り上がり気味なので,教科書通りのNWにするとこの辺りが凄く耳障りになり,世間で言う「ホーン臭い音」に成るのは,試してみて痛感. ウーファー LPF を 3.6mH & 12μF にするのが測定上は一番平坦になりますが,音楽再生的にはクロス周辺が少し薄いかと感じました. 良質なコイルを用いた 2.7mH & 13.3μF 辺りがベストかもですが,手持ち 2.7mH コイルが直列部署に用いるには安物で,聴感上は良質 2.4mH での確定NWに負けてます.

上記の例に限らず,ウーファー LPF のコイルと,ミッド HPF のコンデンサーは予算の許す限り良いものを投入しましょう.

コイルはウーファー LPF 用クラスの値になると,測定上は歪率などは空芯が良いですが,試聴すると,速度感の差で,コアコイル一択です. 今回のウーファー+ホーンミッドの例では,少しでもウーファーを軽快に動作させたいのでなおさら.

直列で入るコンデンサーは,どんなNWでも良質な物が良いですが,コンプレッションドライバーが超高能率な為か,これ迄経験したことがない位に音質に差が出ます. 手持ち錫箔コンの関係で 4.46μF と言う半端な値ですが,友人から借りた 4.7μF アルミ箔コンも良かったです. 音楽ジャンル万能ならアルミ箔で,フージョン中心なら錫箔な感じかな? 小生は,BエバンスさんとADメオラさんが錫箔が好きと言うので,錫にしました.

反面,ウーファー用コンデンサーやホーン用コイルのユニット並列に入る素子は,少なくとも小生の鈍い耳では差が殆んど感じられず,予算を注ぎ込むのは勿体ないです. 但し,ウーファーのコンデンサーをオール電解にすると音速感が落ちますので,少しでもフィルムを混ぜると良いです.

60年代まで位のジャズ限定なら,2226H & 2420 w/ Z502 の2 Way が良いのですが,もう少し幅広いジャンルを聴くにはハイエンドが明らかに寂しいです. 100dB 以上でないと繋がりませんので,手持ちホーンTWでルックスの良い Yamaha JA0506 を載せたら音の繋がりも良いので,暫くコレで行きます. アッテネーター入れずにコンデンサーだけで調整すると,測定値と小生の耳は 0.47μF 一択でした. ですが20代の子供2名は 0.33μF が良いと行ってますので,この用途のコンデンサーは値が小さく比較的安価ですから,数種類用意して比較試聴すると良いです. ホーンミッドにホーンTWを追加する場合,ミッドには HPF 入れぬ方が良いと感じました. 2420 の高域を切ると,良く言えば端正な音でTWと繋がりますが,「これならドームミッドとリボンTWの方が良いかな?」になっちゃいます.

中域をホーンにするとアッテネーションの値が大きくなりがちなので,ここも要注意です. ボリューム可変式アッテネーターは,小生は音質的に許容できるのは -6dB 位までなので,この用途には不適です. それ以上絞ると音質劣化だけでなく左右の音量を揃える調整も実質不可ですしね. 固定抵抗2本でのラダー型がお薦めです. これも,特に直列で入る R1 は音質にモロに効きますから,一般に持ちられるセメント抵抗は,減衰値を決めるまでの暫定用にした方が良いと想います. 測定と試聴で値が決まったら,無誘導巻き巻線抵抗を調達することを推奨します. セメント抵抗の5倍と言うと高そうに想われますが,100円と500円です(笑).

■追記「ウーファー振動板実効質量とSPシステム重量の関係」

SPシステム全体の重量と,ウーファー振動板実効質量(Mts とか Mo としてグラム表記されてる諸元)の関係も重量です. 一般的に,SP重量が Mts の500倍以内(市販品SPでは珍しくない)な軽量級SPの低域は締まりがなく,小生は聴く気に成らないです. 500倍を超えると音が纏まり初め,小生的には 1000倍が最低線で,5000倍迄は重量付加効果が明確と想います. 5000 倍を超えると音質改善度が鈍り,10000倍位で頭打ちな感じです.

例えば,Fostex 巨大マグネットフルレンジ(と言うよりもバックロードホーンドライバー)なら,10cm 級なら Mts 3g 超えはないと想いますので,3g とすると,1000倍で3キロ,5000倍で15キロ,10000倍で30キロですから,BLHで箱が大型化する上にデットスペースに重量付加したら,1万倍も楽勝. 20cm級で1万倍は,床の強度と要相談ですが,5000倍くらいなら大丈夫でしょう.

これが 38cm ウーファーだと,例えば JBL 2235H Mts 155g の 1000倍は155キロで,小生が音になる最低限と想う 500倍でも78キロ. 「38cm ウーファーは必ずしも良質な低音再生に向かない」と言う向きが多いのは,ユニットが悪いのでなく,重量級 Mts に対して,十分なSPシステム全体の重量が確保できていない故と,小生は考えてます.

とは言え,38cm ウーファーで質量比 5000倍 (2235H なら 775キロ)を目指すのは,箱の強度確保も大問題ですし,それを2本置いて床が抜けない一般家庭の居室が有るか,疑問大です. 設置する際に成人男性6人がかりとかでも足りなさそうです. 38cm ウーファーの場合は,比較的 Mts が小さいウーファーを選び,1000倍確保できたら良しとするのが現実的でしょう

今回自作した,実効内容積 135L ウーファーボックスは,木質材料重量27キロに,鉛を仕込んで約55キロ. ウーファーを装着し,Z503 ホーンに 2420 ドライバーを装着して乗せると約73キロです. JBL 2235H だと,500倍未達で低域ブヨブヨでしたが,JBL 2226H なら約 740倍で,ウーファー3機種比較で2226H が図抜けて良かったのは,これが奏功していると想います. 現在,外部にも鉛を載せて 100キロ少々 x2 で聽いており,質量比 1000倍達成の音に満足ですが,家内からは,凄く評判が悪いです(^^;).

Mike K